荒川区が弟子の育成事業を開始!

リストラの保険になるか!?「伝統工芸」転職の現実

2009.11.19 THU



撮影/石垣星児
何の前触れもなく失業する可能性があるこのご時世。有事に備えて今から手に職をつけたい!と常日ごろ考えているのですが、そんな折、なんと荒川区が若者を対象とした伝統工芸職人の育成事業を始めたという情報をキャッチ! これは手に職をつけるチャンスかも!? 早速、荒川区に問い合わせてみました。

「これは伝統工芸技術職人とその仕事に携わることを希望する若者とを結ぶ事業です。具体的には、区内で後継者育成を希望する職人さんを募り、各技術の継承を希望する若者と面接をします。合格した若者は、職人のもとに弟子入りすることになり、区が期限つきで師弟に補助金を出すという制度です(表参照)」(荒川ふるさと文化館担当者)

現在都内のほとんどの区では、展覧会を催すなどPRという形で伝統工芸を支援しており、新規で弟子を募り補助金の支給という直接的支援を行っているのは荒川区だけ。その意味で伝統工芸の世界を目指す若者にはこの上ないチャンスといえます。しかし僕のように経験ゼロからでも入れる世界なのかはちょっと気になるところ。そこで1日だけ体験修業をお願いしました。

10月某日。場所は日暮里にある「川俣桐たんす店」。「桐たんす作りは鉋がすべての基本」(店主)ということで、まずは鉋の刃を丸1時間研ぎました。すると同じ姿勢でいることに体が耐えかね、腰痛が!

「伝統工芸技術は、こういった単純作業の反復で身につけていくもの。ひとつのことをずっと続けるのが基本ですよ」(店主)

ううむ、想像以上の厳しい世界だ。

「しかも、これだけ苦労して作っても、現代ではそれが売れない厳しさもあります。ですからこの世界に入るには、これを一生の仕事にする決意が何よりも大切です」(店主)

イザという時の保険に手に職を、なんて考えは甘すぎでした。今年度は10月末で募集が締め切られた同事業。来年以降も募集する可能性はあるそうですが、応募するなら相応の覚悟が必要になりそうです。


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