若手マネージャーはどのように振る舞うべきか

ストアカ社長語る「やたら飲み会やる上司に要注意」!?

2017.03.13 MON

給料?やりがい? 30男キャリア相談所 > 個性派社長のお悩み相談室


(撮影=大根大和)
スキルを活かして“教えたい”個人と、気軽に“学びたい”個人をマッチさせ、リアルな場での教室やワークショップの開催を可能にするサービス「ストアカ」。創業者・社長の藤本 崇氏は、米国コーネル大学で機械工学を学び、卒業後もユニバーサルスタジオやFedExといったグローバル企業に勤務する傍ら、映画学校や料理学校に通ったり、シリコンバレーに留学し、スタンフォード大学大学院でMBAを取得したりするなど、進むべき道を模索してきた。

そんな藤本氏に、部下をうまく束ねられずに悩む若手マネージャーへのアドバイス、そして人生で熱中できることに出会うためのコツを聞いた。

●組織において「なんで言わなかったの?」はNG


「部下が思うように動いてくれない」。そうした悩みに陥る管理職のほとんどは「働く人の“根源的なモチベーション”」について考えることを忘れているのではという。

「マネージャーはゴールを設定して、チームでの達成に向けた責任を負っていますが、部下にも自分と同じようなチームへのコミットメントや責務を求めることは難しいですし、生産的ではありません。まずは、メンバーが“何をやりたいか”“なぜそれをやりたいのか”、本人たちの根っこにあることを探りましょう。その人の思考や行動パターン、とくに仕事に対して何を疑問に感じているのかを解明できれば、その人のモチベーションに関するヒントを得ることができるはずです」

モチベーションさえつかめれば、あとは「やってほしいことを、その人がやりたくなるように仕向けるだけ」とのこと。

「マネジメントの鉄則は、『やりたい奴にやらせる』『やりたい奴がいなければ、やりたい気持ちにさせる』。それに尽きます。難しいのは“やりたい気持ちにさせる”こと。これは、いくつか手法があります。

たとえば、『これをやってほしい』とタスク化された状態で依頼するのではなく、『困ったなぁ…』と課題の段階で相談すると、部下は解決策を提案しますよね。それに対して、『妙案だけど、そんなことってできるのかしら?』と投げかける。そうすれば、『できると思います。やってみますよ』という言葉を引き出せますよね。人は自分が言い出したことはやりきりますから。話の持って行き方ひとつなんです。

ただ、間違った方向で提案されてしまうと、上司としては軌道修正をせざるをえず、それが部下のモチベーションを削ぐことになります。上司がいかに正しい方向に提案させるかのお膳立てが肝です。

あるいは、その人が一緒に働きたい人や、得たい刺激が得られる環境をほのめかす、という方法もあります。人はやりたくない仕事に向き合っていると気持ちが落ちていくので、アウトプットも乏しくなります。それをコミュニケーションのせいにする上司もいますが、一方的なコミュニケーションをとろうとしてもスルーされるだけ。“飲みニュケーション”が成果につながるというのは、もはや神話ですよね(笑)」

また、逆に部下の立場としても、上司からの指示を待つのではなく、積極的に意思表示していく姿勢が必要だという。やりたい仕事は、基本的に自らしか引き寄せられないものだと藤本氏は考えている。

「『○○をやってみたい、○○に興味がある』って声に出して言っている人って割と少ないと思います。“声に出す”の定義は、“一度ポロっと言ってみるレベル”ではなくて、“何度もしつこく言う”ということです。『角が立つ』とか『区切りのいいところで言おう』などを理由に主張を控えている人は多いと思います。でも、言わないと上司だって分からないですよ。言って良いこと悪いことって、就業規定に定義されているわけじゃないのに、勝手に『言わない方が正しい』と結論付けている。こういった暗黙の “支配概念”を英語では“Paradigm(パラダイム)”と呼びますが、パラダイムを支配しているのは、ほとんどが自分の思い込みですよ」

●好きなことは「1人でTV見てる」だけでもいい



“当たり前”に疑問を持ち、何事においても探求を怠らない。そんな藤本氏のポリシーは、仕事以外の趣味や学びにも通じる。熱中できるものがないと嘆く若者も珍しくないが、藤本氏のアドバイスは「とりあえずなんかやってみれば?」とシンプルだ。

「具体的なことをやらないで『満たされないんですよね~』って言っている奴はめんどくさいですね。そういう人に限って、『色々とお話聞かせてください!』なんて言ってくるんですけど(笑)。まずは、ちょっとでも興味を持てることからアレコレ手を出して、自分が好きかどうかを感じればいい。好きなことが『1人でTV見てること』って言うのであればそれでも全然いいと思います。傍から見れば怠惰に移るかもしれないけど、意識高くふるまう努力をする人よりも、自分をよく知ったうえで自己肯定できている人の方が僕は好き。幸せ度が高いですよ」

かくいう藤本氏も「学びたい」という欲求のままに、今の仕事以外でも常に妄想が止まないという。今興味を抱いているのは「地球環境」、そして「宇宙」についてだ。

「起業家としての職業病ですが、ついつい課題解決を考えがちになります。昨今、最も大きな課題と言えば、環境破壊じゃないですか。たとえば、僕が子どもの頃に川で捕まえていたタガメとかゲンゴロウって、うちの子供にとっては既に『水族館にしかいない昆虫』として認識されているわけですよ。我々の唯一の住処である地球が無くなりつつあるってヤバイじゃないですか。なんとかしたいですね。

そして、地球破壊を遅らせるのに一番役に立つのは人類の宇宙進出です。欧米にはすでに宇宙開発に取り組んでいる投資家や起業家が何人も出てきています。『スペースコロニー』の計画とか今どの段階まで進んでいるんだろうとか、めちゃくちゃ気になりますね。もちろんその前に今の事業をちゃんと成功させないと色んな人に怒られちゃいますけど(笑)」

(末吉陽子/やじろべえ)
藤本 崇(ふじもと・たかし) 1976年3月26日生まれ。コーネル大学機械工学科卒業後、ユニバーサルスタジオで機械設計エンジニア、国際輸送FedExにてオペレーション企画に従事した後、投資ファンドのカーライルグループで企業買収に携わる。その間、スタンフォードMBAを取得。2012年に退職し「まなびを自由に!」をビジョンに、教えると学ぶをつなぐスキル共有サイト「ストアカ」を創業
藤本 崇(ふじもと・たかし) 1976年3月26日生まれ。コーネル大学機械工学科卒業後、ユニバーサルスタジオにて機械設計エンジニア、国際輸送FedExにてオペレーション企画に従事した後、投資ファンドのカーライルグループにて企業買収に携わる。その間、スタンフォードMBAを取得。2012年に退職し「まなびを自由に!」をビジョンに、教えると学ぶをつなぐスキル共有サイト「ストアカ」を創業

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