「がさつ力+計算」でアフリカでも戦う…

千原せいじの人付き合い 後輩を助けた美談には裏が?

2017.03.24 FRI

給料?やりがい? 30男キャリア相談所 > “仕事本”に学ぶ


(撮影=松倉広治)
テレビ番組の海外ロケで、現地の人々に馴れ馴れしく話しかけ、すぐ打ち解けてしまう――そんな姿が注目を集めている、千原兄弟のツッコミ担当、千原せいじ。弟の千原ジュニアのトークでは、常に「がさつで残念な兄」と言われているが、その“がさつ”さを活かして、人間関係を広げている。彼の著書『がさつ力』を片手に、社内外でのコミュニケーションに悩むビジネスマンに向けたアドバイスを聞いた。

●自分では何もできない できる人に何でもお願いすればいい

30代にさしかかり、部下や後輩に仕事を振る立場になるビジネスマンが多い。しかし、「やる気にさせるのが面倒」「自分でやったほうが早い」という理由で、ついつい自分で背負い込んでしまう…。そんな人はどうすれば良いのだろうか?

「自分で色々できる優秀な人は、自分でやったっていいと思いますよ。僕は自分では何にもできひんから、人にお願いするしかないんですわ。ただ、人間って頼られたらうれしいから、意外と頑張ってくれると思うんですよね。だから、相手が部下だろうが上司だろうが、それが得意な人や手が空いてる人に、とりあえずお願いしてみたらいいと思うんですよ。断られたら次の策を考えればいいだけなので。悩んでる時間がもったいない」

「人に頼ってばかりで図々しい」と思われてしまうのでは…という疑問も浮かぶが、こう断言できるのは、千原氏自身も、人に頼られてうれしいと感じた経験があるからだという。

「ちょっと前に、キム兄(お笑い芸人の木村祐一)から、急に『新鮮なイカが食べたいんやけど、なんとかならんか?』と聞かれた時があって。幸い、知り合いは多いので、それやったら自分も役に立てる、任せとけ! てなもんで。電話一本で段取りをつけたんですわ。いつもお世話になってる先輩の役に立てたらうれしいですよね、やっぱり。

イカを分けてくれた飲食店の知り合いも、味がわかる人に食べてもらったらうれしいんですよ。困ったら人に頼ればいいし、自分が何か頼まれたら、できる限りのことをやったらいいだけなんです」

●情報のためにお金を貸す? どんな相手ともwin-winの関係を作るべき



千原氏に対し“男気がある人情家”というイメージを持っている人も多いと思うが、本人は「それはホンマに誤解で、なんやったら冷淡なほうですよ」と否定する。

「昔、スマイリーキクチという後輩芸人がネットでいわれのない誹謗中傷を受けて、裁判を起こしたことがあったんですよ。その時に、彼が『せいじさんが、生活とか裁判費用、いつでも貸したるからって言ってくれた』ってテレビで美談として語ってくれて。

でも実際は、いやらしい話やけど、『珍しいケースの裁判の裏話』という、すごい貴重な情報を手に入れたいと思っただけなんですよ。もちろんそれで後輩が助けられたら、お互いがハッピーになるという気持ちもあったけど。頼む方も頼まれる方も、win-winでお互いフェアな関係でいると、関係も長続きすると思いますよ」

交友関係を広げるにあたって、必ずしも人情家である必要はない。そう言われると、少し気が楽になる。最後に、がさつさゆえの失敗談はあるのか、聞いてみた。

「アフリカのある国の空港で、検査員にイチャモンつけられて、口論になったんですよ。ここで負けて金払ったら、日本人全体が舐められると思って、戦ったんです。そしたら相手が怒って別室に連れて行かれて、焦りましたね」

がさつさゆえのピンチに陥ることもあったのだ。しかし、ここからが本領発揮。ただ舐められただけでは終わらない。

「そこで一瞬考えたんですよ。その日は平日やったんで、『大使館が開いてるから、最悪の場合でも助けてくれるだろう』。そう思って、理不尽には応じないで、最後まで戦いましたね。あれが土日やったら、怖いから戦わなかったですよ。常に最低限の計算はしているんです」

ここまで来ると、“がさつ”というより、むしろ計算高いのでは?

「バレましたか。本を読んでくれた周りの人間には、『がさつどころか、ただの神経質なオトコの本やないか!』って突っ込まれましたわ(笑)」
(森 祐介)
千原せいじ(ちはら・せいじ) 1970年、京都府福知山市生まれ。1989年に弟の千原ジュニアとコンビ「千原兄弟」を結成後、1994年にはABCお笑い新人グランプリ優秀新人賞、上方漫才大賞新人賞を受賞。レギュラー出演中の『世界の村で発見!こんなところに日本人』(ABC・テレビ朝日系)で、様々な国で即座に人々と打ち解ける姿が注目を集めている
千原せいじ(ちはら・せいじ) 1970年、京都府福知山市生まれ。1989年に弟の千原ジュニアとコンビ「千原兄弟」を結成後、1994年にはABCお笑い新人グランプリ優秀新人賞、上方漫才大賞新人賞を受賞。レギュラー出演中の『世界の村で発見!こんなところに日本人』(ABC・テレビ朝日系)で、様々な国で即座に人々と打ち解ける姿が注目を集めている

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