音色はいろいろ「住活」組曲

第1回 住活って、僕らにできるの? 楽しいの?

2009.12.02 WED

音色はいろいろ「住活」組曲

若くして、意外に多くの人が住まいをいろいろ選んでいる?



たとえば「家を買う」といわれても、何千万円もする買い物だけに「まだまだ自分には関係ない」という意識の人も多いでしょう。会社の寮や実家住まいだったりしたらなおさらです。そこで、まず住み替え経験者が、今現在、どんな家に住んでいるかを調べてみました。
結果は賃貸がアパートとマンション、一戸建てを合わせて47%、持ち家が53%。比較的、若い世代(25歳~39歳)が対象ということを考えると、意外なほど拮抗! さらに持ち家と答えた人の世帯年収を調べると、以下のような結果が出ました。

400万円~500万円未満 13.2%(4位)
500万円~600万円未満 15.1%(3位)
600万円~700万円未満 24.5%(1位)

「住み替えなんて、並外れて高収入な人しかできない」。そんなイメージは、ある意味、覆された気がするでしょう。リクルートが運営する住まいの総合情報サイト『SUUMO』編集長の西村里香さん、この結果って妥当なのでしょうか?

「住宅を購入されている方のボリュームゾーンは、20代後半~40代と幅広いんです。シングル時代に一人暮らし用の物件を購入する方もいますし、少し郊外に目をむけたり、中古の検討も視野に入れたりすれば、年収400万円台で購入できるファミリー物件も数多く存在します。シングル用なら1000万円台の物件も見つけやすいですよ」
購入物件の価格は3000万円~4000万円が圧倒的。それだけの買い物であっても、また買い替えしたいと思っている人が約半分。「住み替え」の波は来ている?
なるほど、確かに1000万円台なら、そんなに手が届かないという感じじゃないです。というか、新築だけではなく、中古物件を購入するという選択もあるんですね。購入物件の価格は4割強が3000万円~4000万円【グラフ1】。みんな、自分の家計や資産の計画、運用を考えて、いろいろ住活したんだろうなぁ。それに、買い替えをしている人が少なくないということに、あらためてビックリ。「家は一生に一度の買い物」という概念が崩れ始めているってウソじゃなかったんですね。ただ、ちょっと気になるのが「家選び」という作業そのもの。やっぱり面倒そうじゃないですか…。

ところが! アンケートの結果を見ると、住み替え経験者、それも購入経験ありという人の約半分は、さらなる住み替えを検討中という結果が【グラフ2】。これってつまり、住活をまたしてもいい、ということでもありますよね。

「以前は、『家は一生に一度の買い物』という概念が主流だったかもしれませんが、最近はライフステージやライフスタイルごとにもっと柔軟に考えてもいい、という志向が、特に若い世代では増えているように思えます。ちなみに、みなさんの親世代でも、子育て時代に購入した郊外の一戸建てを売って、老後に向けて利便性のいい都心のマンションに住み替える、なんてケースも増えています」(西村さん)

うーむ、いったいなぜそんな気持ちになれるのだろう?

住まい選びは面倒だけじゃない?真の「住活」は楽しくてためになる



かつての「家は一生に一度の買い物」という意識は薄くなり、その時々のライフステージやライフスタイルに合わせた住まい選び、住み替えをしている人たちが増えているという、最近の住活事情。では、住み替えって大変そうだけど、みなさん、一度の家選びにどれくらいの時間をかけているのだろう?

答えは賃貸・持ち家問わず、1カ月~3カ月(36%)に3軒から5軒の物件を見て(44%)決めている、というのが一般的のよう。また3カ月以上~1年未満という人が36%、10件以上見ている人が21%もいて、なかには5年以上かけたという人も!

「1軒目で一目惚れして決断! なんて人もいますが、やはり自分に合った物件の相場観をつかむためにも5軒以上は見た方がいいと思います。期間については集中派とじっくり検討派がいるので、どちらがいいというわけではありませんが、検討期間は賃貸物件では1カ月程度が主流、購入検討の新築マンションの場合では3~6カ月が多いですね」(リクルートが運営する住まいの総合情報サイト『SUUMO』編集長・西村里香さん)
多くの人は住活が楽しい、という感想を持ったよう。ちなみに感想の中身は「夢が持てたこと」「モデルルーム巡りが小旅行のようだった」「いろんな街や会社のコンセプトに触れられる」「不動産やローンの仕組みなど勉強になった」などなど。
いずれにせよ、失敗のない家選びのためには「思い立った日に適当に決断」ではいけないのですね。でも、さらに調査をしてみると、住まい選びが楽しかったと答えた人は実に92%! その理由も「宝探しのようだった」「不動産や住宅のことが勉強できた」といったように、ずいぶんポジティブ。住まい選びって、必ずしも大変なことばかりではなく、むしろ、ハマっちゃうようなものなの?

「住まい選びは、確かに面倒な部分もありますが、自分や家族はどんな暮らしをしたいんだろう? 将来はどんな生活をするのだろう? などとイメージすることになるので、実は探している間ってワクワクする時間をたくさん持てると思うんです! 探しているうちに自分では当初気づいていなかった物件探しの視点を発見したり、知らなかった街の住みやすさに気づいたり、掘り出し物件に出会ったり…出会いと発見も多い。そんなことも楽しみつつ、住活してみるといいかもしれません」(西村さん)

一口に「家」といっても、たとえばマンションなら新築にするか中古するか、また都心の高層タワーマンションから郊外で大規模に開発された共有設備が大充実のマンションまで種類も様々とのこと。一戸建ても建て売りもあれば、フルオーダーともいえる注文住宅もあり、最近は中古物件を自分仕様にリフォームするのも人気(「リノベーション」というらしい)と、選択は自由自在に広がっているそうだ。住活は、そこへ自分の生き方や将来像を絡ませていくわけである。考え方次第では、住まい選びって、ちょっとしたシミュレーションゲーム、エンターテインメントみたいなものなのかもしれないですね。

というわけで、次回は住活における選択肢、様々な住まいの種類、スタイルを紹介したいと思います。 住まいの選択、特に購入ってそうそう何回もできるものじゃないと思っていたけど、
今はそんな時代でもないんですね。
同世代の住活事情を見たら、若いから、収入がそんなに高くないから、といった、住まいの購入や住み替えに二の足を踏んでいた理由が言い訳だったのかも、と感じました。

それに、アンケートで住まい選びが「楽しかった」「タメになった」と有意義に感じている人が多いことも、なんだか勇気が出ます。住活って想像よりも深くて楽しいものみたいですが、みなさんはどう思いますか? 感想、または、もし住活体験談などがあれば、ぜひお聞かせください。待ってま~す!

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