テレビゲーム文化考

第12回 ゲームの本質はレトロゲームにあり!?

2009.12.10 THU

テレビゲーム文化考


ゲイムマンさんの著書『レトロゲームが大好きだ』。昭和編と平成編の2冊があり、レトロゲームをプレイし、そのゲームにまつわる場所を旅するという企画。それにしてもなんとストレートなタイトルなんでしょう!

ゲームの本質がそこにある? レトロゲームの魅力とは



今のゲームはホントにスゴイです。音楽はオーケストラを生録音、映像は実写かと思うほど美しく、街を丸ごと3Dで再現できるほどのマシンパワーも備えています。

それに比べれば、ファミコンなど昔のいわゆる“レトロゲーム”は絵も音もかなり単純な構成でした。それでもみんな、そんなゲームに夢中になっていましたし、今遊んでもおもしろいゲームは少なくありません。そのせいか、レトロゲームのマニアだって少なからず存在します。

そんなレトロゲームの魅力とはいったいどんなところにあるんでしょう? 多くのレトロゲームをプレイ&レビューする『レトロゲームが大好きだ』の著者・ゲイムマンさんに聞きました。

「今のゲームのように描写がリアルになると、情報量が多すぎて、プレイヤーにとっては画面内の構成がわかりづらく思えてしまいます。その点、ファミコンなどの昔のゲームは、色数や音数に制限があり、簡潔で明確な表現が求められます。だからこそ画面内の構成もわかりやすいですし、音楽の面ではメロディラインがわかりやすく、鼻歌で歌いやすいような、印象に残る曲が多く生まれました」 制限があったからこそ遊びやすくなった…と。確かに、「マリオの音楽」といわれたら、あのメロディが思い浮かびますもんね。

「ファミコンなどのレトロゲームではゲームソフトの容量自体が小さく、余計なデータを入れられないからこそ、何事にもシンプルさが求められたんでしょうね。キャラクターの動きでも、ダッシュとジャンプしかないなんてゲームはざらにあります。しかしその分、ゲーム性が純化しているというか、余計なモノがありません。だからこそ、そのゲームの本質を味わいやすく、単純なだけにハマりやすい。また、想像の余地が大きいというのもレトロゲームの魅力で、例えば野球ゲームでは、ゲーマーたちは、“くわわ”という名前のキャラクターに、確かに巨人の桑田投手を見ていたのです。ゲームに足りない部分はプレイヤー自身が想像で補う、そういう楽しさもありますね」

シンプルだからこそゲーム性がプレイヤーに伝わり、想像の余地があるからこそゲームの世界に没頭しやすいということですね。

「そして何より“懐かしさ”を感じさせてくれること。今の30~40代にとって、レトロゲームの楽しさは“共通認識”として記憶に残っています。だからこそ今でも『ロックマン9』や『珍道中!! ポールの大冒険』といった、レトロゲーム風の新作ゲームが発売されているんだと思います」

テレビゲームの本質が詰まっている“レトロゲーム”。今は最新ゲーム機にダウンロードできたり、中断機能がついていたりと、ぐっと遊びやすくなっています。最近ゲームしてないなぁ…なんて人はこの機会に遊んでみては!?
2009年12月18日に発売予定のDVD『ゲームセンターCX DVD-BOX 6』。有野課長が往年の名作『ワギャンランド』や『クロックタワー』、『がんばれゴエモン ゆき姫救出絵巻』などに挑戦! c2009 フジテレビジョン/スタイルジャム

『ゲームセンターCX』有野課長に聞く! オススメのレトロゲームはナニ?



シンプルなだけに、独特の魅力を持っている“レトロゲーム”。

そんなレトロゲームを、芸人よゐこの有野晋哉さんがプレイし、クリアを目指す番組『ゲームセンターCX』。その番組で100本以上のレトロゲームに挑戦してきた有野課長に、番組の裏話やオススメのレトロゲームなどを聞いてきましたよ!

今まで数多くのゲームをクリアされてきましたが、最も印象に残っているタイトルはなんですか?

「そうですね…いろいろとあるんですけど、イベントでクリアした『マイティボンジャック』ですかね。一ツ橋ホールに500人くらいの観覧者の方に来ていただいたのですが、いつもは収録部屋で数人の前でプレイするだけですから、さすがに500人の前でプレイするというのは緊張しました。最後の方もなかなかクリアできなくて『お客さんの電車の時間もあるし、はよクリアせな!』って焦ってきて(笑)。見事クリアした時にはお客さんが総立ちで拍手してくれて、もうスタンディングオベーションですよ。『こんな人らに支えられてんねや』って感激しましたね」

途中休憩で、番組スタッフのイノコマックスさんに残機を33機まで増やしてもらったにもかかわらず、逆に油断してしまい、あっというまに10機以下に減らしてしまった時は「アレっ!? もうこんな減ってる!」と驚いたとか(笑)。

「つらくて印象に残ってるのは『スーパーマリオブラザーズ3』ですかね。18時間くらい連続でプレイして、結局クリア…できませんでした! すんません! 伊豆の“ハトヤ”というホテルで合宿をして、すごく景色のいい部屋を用意してもらったんですが、僕からはそんな景色は見えず、ひたすらゲーム画面を見続けてましたね(笑)」
軍艦のステージが難しいですよね…。有野さんは別番組で無人島のロケなど過酷なロケもこなしていますが、『ゲームセンターCX』とどちらがつらいですか?

「どっちかなぁ~? …どっちもつらいですね! どっちも自分ひとりでブツブツ言ってる独り言ロケで、孤独ですね(笑)。でも、無人島の方は最後、濱口君と合流できておいしいものを食べられるんで、そこはいいところですね。こっち(『ゲームセンターCX』)は最後クリアしても、なんかそんな…(笑)。さくっとクリアしても、褒められるわけでもなく、『もう終わり?』的な…微妙な空気になるし(笑)」

では最後に、今のゲーマーにオススメしたいレトロゲームと、メッセージをお願いします!

「そうですね、さっき話をした『マイティボンジャック』もおもしろいですし、『プリンスオブペルシャ』や、『魔界村』もオススメしたいですね。特に『魔界村』は、2周しないとエンディングが見られないので、ぜひ2周してエンディングを見てほしいと思います。ゲームは隅々まで作り手さんの気持ちがこもっていますから、“好きな女性が作ってくれたお弁当”やと思って、最後まで味わいましょう!」

有野課長らしいお言葉、ありがとうございます! …と思っていたら、最後にポツリと「もっとも、僕はそんなに好みじゃない女性からお弁当を食わされてる感じですけど(笑)」とオチをつけてくれました(笑)。 僕は、ノスタルジックでシンプルなゲーム性が楽しいレトロゲームも、
超美麗で豪華な仕上がりの最新ゲームも、どちらも好きです。

10年前、まだ子供だったころはゲームで遊ぶのが日課でしたし、
10年後、20年後、立派なおっさん…ナイスミドルになっても、
やっぱりゲームで遊んでいるような気がします。
(PS2ぐらいのゲームを「懐かしー!」とか言いながら)

気がつけばそばにあって暇つぶしになったり、
人とのコミュニケーションツールになったり、
人生のちょっとした慰めになってくれたりと、
そんなテレビゲームの魅力が少しでも伝わればいいなぁと思って
この連載を続けてきましたが、いかがでしたか。

あまりゲームを遊ばないという人も、
もし機会があったら遊んでみてくださいね。

できれば、“ゲームは1日1時間”! を守ってね(笑)。

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