音色はいろいろ「住活」組曲

第3回 「住活」の一歩目の踏み出し方とは?

2010.01.07 THU

音色はいろいろ「住活」組曲

情報集めをする前に「理想の暮らし」を考える



本気で家を探す場合、まず何から始めるべきか?
よくよく考えてみれば、インターネットや雑誌などには、家の情報があふれているし、街を歩けば中古住宅の広告もけっこう目にしたりします。新聞には物件広告のチラシがたくさん折り込まれているし、自宅に新築分譲マンションのダイレクトメールが届いたことも一度や二度じゃない。
ふむふむ。住まいの種類は豊富だけに、まずはそういった情報収集が第一なのかも…と思いましたが、その前にやるべきことがあるようです。

「“どんな暮らしがしたいか”を想像すること。一緒に住む人と話し合うことも大切です」(『Goodリフォーム』編集長・田中久美子さん)

情報収集の前に、まず自分が「なぜ家がほしいのか?」「どんな家がほしいのか?」を考えないと「自分にぴったりの家」の姿は見えてこない。では、どういったことをポイントに希望を整理すればよいのでしょうか?

「まず、今後の人生をザッと考えましょう。現在、そして将来の家族の人数はどうなるか。家、教育、趣味…自分の人生において何にお金をかけるのか。将来の引っ越しの可能性はあるか。つまりはライフプランを描くわけです」(『SUUMOマガジン』編集長・池本洋一さん)

「今の住まいへの不満・不安をあぶり出すと、それらを解消できる=自分の希望する家や暮らしのイメージが浮かんできます。そのうえで家に求める条件に優先順位をつけられればOK。ただ、言うは易しで、実際には優先順位をつけるのが意外に難しい。その場合、いくつか物件を見学してみましょう。すると、本当に自分が必要とする条件が自ずと見えてきますよ」(『SUUMO新築マンション』編集長・山下伸介さん)

確かに家って日常の暮らしや仕事、家族との関係も深くかかわってきますからね。自分が将来したいことや夢を考えるのにも似ていて楽しそうです。これも住活の楽しさでしょうか。

もちろん楽しむだけじゃなく、現実に目を向けることも大切。特に買うとか、建てるといった場合に、考えておかなければならないのがお金のことですよね?

「忘れないでほしいのは、家にいくらくらいお金をかけるか、資金計画を考えることです。一般的に住宅ローンの返済額は収入の20%~25%が目安、30%を超える場合は、教育費がピークになるときも支払っていけるのか?を考えた方がいいですね。また、たとえば親からの資金援助、いわゆる贈与や、何かしらの公的控除を得られるメドがあるかも、確認をした方がいいでしょう」(池本さん)

確かに、家は一生の買い物。すべての希望をかなえるのは難しいと思いますが、未来のライフプランと実際に出せるお金をすりあわせていくと、だんだん家の探し方、選び方が具体的になってくる気がします。

「あとは、相場観を養うためにも、気軽に多くの家を見に行くのもいいと思います。特に購入を前提にする場合は、買うと決めて見に行くのではなく、買わないことも含めて考えるくらいの気軽さで見てもいい」(池本さん)

自分の希望や考えをまとめながらも、いろいろな情報に触れることが大切みたいですね。
さっそく今度の週末は街を歩きながら、ほしい家についてよく考えてみよう。
いざ家を探す! となると意外なほど情報は多い。そこから正しい情報、いい情報を取捨選択できればいいのだが…。
…とはいえ、情報が多すぎても悩んでしまいそうなんですが…。
後編では、あふれる住宅の情報に立ち向かうべく、その一歩目の踏み出し方をレポートしたいと思います!

情報は「向こう側」を見抜くこと 時には「あきらめる」ことも重要!?



本格的な住活をする前にすべきことがわかった前編。では、自分の希望やだいたいの資金計画がまとまったら、次にどう動けばいいのだろう。一般的には、ネットや雑誌で物件の情報をチェックするなど情報収集をし、そのうえでモデルルームや不動産会社へ行って、実際に物件を見学したり、注文住宅なら住宅展示場のモデルハウスや施工例などを参考に建築会社に相談、ということになるようですが…。
「新築マンションがほしいけど、何から始めたらいいのかわからない」というレベルから相談にのってくれるマンションナビカウンター。新築・建替えの会社選びの相談なら注文住宅ナビカウンターもある。心強いですね。
ただ、ちょっと気になるのが、情報収集の方法。広告などにはなんだか難しそうな専門用語も載ってるし、何かコツってあるのだろうか。
というわけで、新築マンション選びの無料相談などを行っている「マンションナビカウンター」銀座店長でアドバイザーの渡邊光智代さんに聞いてみました。渡邊さん、情報収集のコツってなんでしょうか?

「“質”と“量”と“スピード”の3つですね。質とは情報源や信頼性、量とはその幅広さ、スピードとはいい情報を早く、という意味です」

「質」については、あふれる情報に惑わされない目を養うことが重要。特にインターネットが普及した昨今は、ウワサレベルの情報も多いので、情報源や信頼性はきちんと見極めるべき、ということ。

「量」とは、いろいろな物件を、いろいろな角度から判断するためにも、同じような条件の家を何軒か比較してみたりすることも大事、ということ。

最後の「スピード」とは、優れた物件とは、他の人もそう思う物件でもあるということ。人気の物件はかなり早い段階で成約するケースも多い。特に中古物件など「一点モノ」的物件の場合、情報が出てすぐに成約なんてケースもある。もちろん、あまり検討しないで決めるのはよくないが、考えすぎていい物件を逃すのも考えもの。住まい探しにおいては情報のスピードを意識することはけっこう大切らしいですよ。

では情報を見るうえで、見逃しがちなのはどんな点でしょう?

「やはり家となると、広さや価格に目がいきがち。ただ、周辺環境や通勤環境など、日々の暮らしに関係してくる点も大切です」(渡邊さん)

確かに交通の便が思ったよりも悪かったり、医療、教育、日々の買い物など環境面で自分の希望と開きがあったりすれば、たとえ家自体は最高でも、暮らしには不満が出てくる気がします。家そのものだけではなく周辺エリアの将来の開発予定など、公表されている情報の「向こう側」を想像してみることが大切ということですね。

「ただ、これは要望を絞る話にも通じるのですが、欲張るときりがありません。“あきらめられる条件”が多いほど、人と条件が違うほど、自分にとってのお買い得物件に出会える可能性が高いといえるんです。たとえば、大量の趣味のグッズに囲まれて暮らしたいのが第一希望。通勤も休日の移動もクルマが中心。だから北向きで駅から遠くてもいいので、収納充実な家がいい…とすれば、競争相手は少ないだけにプライス的にもすんなり理想の物件に出会えたりする」(渡邊さん)

なるほど。「自分が本当にしたい暮らしを実現できるなら、これはあきらめてもいい」というポイントを探すわけですね。「あきらめる」という言葉がポジティブに感じてきました。

「そうやって要望や条件を明確化しながら、まずは3軒実際に見て、同時に比較検討してみるといいでしょう」(渡邊さん)

おお、なんとなく住まい探しの第一歩が見えてきた気がします。実際に住活に迫られている人だけではなく、「いつかは理想の家に住みたい」と考えている人も、この第一歩についてはふだんから興味を持ったり、意識をしたりすると、「いざ住活!」というとき、スムーズに動けるかもしれませんね。 いやあ、「住活」というと、広告を集めたり、資料請求をしたり、モデルルームや不動産会社に行くことばかり考えていましたけど、その前にもやっておくべきことが多いんですね。

でも、そういったことをきちんと考えたうえで行動するのと、行き当たりばったりで、いきなり探し始めるのでは、住活のスムーズさや結果に大きな差が出そう。

「自分の考えをまとめておくこと」が家探しの成功と失敗を分けるターニングポイントなのかも…と感じました!

次回からは住活のいろいろな選択肢の具体例をドシドシレポートしていきます!

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