弾けるようなジャンプ力のカギ

「あの選手はバネが違う」の“バネ”ってどこにあるの?

2010.01.21 THU



写真提供/AFLO
2月にバンクーバー冬季五輪がいよいよ始まる。メダルの期待が集まるフィギュアスケートだが、以前から見ていて疑問だったことが一つ。それは、細くてきゃしゃな浅田真央のような選手が、なんであんなに高くジャンプできるのかということ。スポーツ中継でも「この選手はバネが違う」なんて言葉を使っているが、バネがある人って何が違うの? 順天堂大学でスポーツ科学を研究する柳谷登志雄先生に疑問をぶつけてみた。

「筋肉はもちろん重要ですが、人体でバネの役割をしているのは、主に『アキレス腱』などの腱なんです。腱には伸び縮みする性質があり、ジャンプのときには、まさにバネと同じ働きをする。細身できゃしゃな選手でも高い跳躍ができるのは、その腱の弾性が強いからなんですよ」

なるほど。バネ=腱ということだったのか。では筋肉とバネはどんな関係があるの?

スポーツトレーニングコンサルタントの梅原淳さんによると「筋肉は全身にバランスよくつけることが重要。太ももやふくらはぎばかり鍛えても、バネの強さは生きません。加えて、高く速く跳ぶためには体の使い方も大事です」とのこと。バネを生かすためには、技術や筋力も必要なんですね。

ちなみに、バスケや短距離走などバネの強さが求められそうな競技は、黒人選手が強い印象ですが、先天的な差はあるの!?

「やはり、黒人系の人はバネが強いという研究結果が出ています。しかしジャンプの動作を繰り返すことで、バネは鍛えることができます。私の指導したバレーボール部では、腱を鍛える目的でジャンプ系のトレーニングを繰り返し行うことで、1年間で5cmジャンプ力がアップしました。ほかの種目でも類似のトレーニングは取り入れられていますよ」(柳谷先生)

ただ、バネの力については、まだまだ解明されていない部分も多いのだそう。スポーツ科学界でも謎の多いトピック・バネに注目すれば、冬季五輪観戦もより一層面白くなるかも?
(塩脇生成/Office Ti+)


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