今週は“明るい未来を思い描ける映画”

暗い未来にも一筋の光明

2010.03.26 FRI


『ハリーポッターとアズカバンの囚人』のアルフォンソ・キュアロンが監督。原作は、イギリスの女流ミステリー作家、P・D・ジェイムズによる『人類の子供たち』
どん底の下にも二番底、三番底。不景気に歯止めがきかない今こそ、ちょっとは明るい話も見聞きしたいもの。でも、あまりにも脳天気な映画じゃ、かえって気疲れしそう……という人は、全体的にダークな近未来SFだけど、ラストに希望がある『トゥモロー・ワールド』をオススメしたい。

人類が生殖能力を失い、子供が生まれなくなった近未来。18年前に最後に生まれたという少年が死亡し、このままでは人類の滅亡は免れないという状況下、人々の間には次第に悲壮感が増し、世界中で内戦やテロが勃発。そんな中、国家機関の官僚として働くテオは、反政府組織を率いる元妻と再会し、衝撃の事実を告げられる。それは、彼女が保護する黒人女性の妊娠だった……。

放っておいては人類が滅亡するが、何も打つ手がない。そうなると人は自暴自棄の行動に走るだろうし、無政府状態になることも想像に難くない。ましてや少子化が叫ばれる昨今、まさかの無子化なる社会が到来するという恐怖はかなりのもの。

この映画の状態は、今我々が経験している不況なんて目じゃないどん底だが、そんな中にも希望はある。新たな命に希望を抱き、命がけで守りぬこうとする主人公の情熱と行動力を観ていると、漠然とした不安感におそわれている我々は勇気づけられるだろう。どんなどん底にも一筋の希望の光があれば、なんとかやっていける。そんな気がする。
(よしひろまさみち)

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