顔は遺伝じゃ決まらない!?

「男は母親似、女は父親似」ホントのところはどうなの?

2010.04.15 THU



イラスト:マツモトカズトク
幼少時に「○○くんはお母さん似だね」なんて言葉をかけられた経験はありませんか? 俗に男は母親、女は父親に似るという話もありますが、それは本当なんだろうか? 教えてください、日本大学松戸歯学部教授で、日本人類学会評議員の葛西一貴さん!

「父親似、母親似にかかわらず両親に似ている似ていないという感覚は主観的。すべての人が同じに感じることがない以上、科学的に証明するのは難しいです。その説に、根拠はないといえます」

先生いわく、顔の変化には環境要因の影響もあり、生活習慣などでも変化することがあるという。例えば、本来は華奢になるはずのアゴも硬いものばかりを食べていればガッシリとした形に変化したり、同じ遺伝子の一卵性双生児も、生活習慣や趣好が異なれば違う顔に成長するという具合だ。だとしたら、そもそも両親に顔が似るメカニズムとは、どのようなものなのでしょう?

「顔には遺伝要素が強い部位が何カ所かあり、顔の輪郭などは遺伝を強く引き継ぎやすい部位の一つです。もともと骨格は遺伝の影響が大きく、年齢を重ねるにつれ父母に似るということもあるかもしれません。さらに、小さいころに両親の行動をまね、同じような行動を取れば、近い環境要因を受けて似る可能性はあります。ただ、親との年齢差は埋まらないので同年齢での骨格比較が難しく証明できません。ほかにも祖父母に似るという場合、隔世遺伝(祖父母やその前から世代を飛ばして遺伝するように見えること)が関係することもあります」

ちなみに、人間の顔は何歳ぐらいまでに出来あがるのでしょうか?

「顔の骨格の成長自体は身長と同じで、男性ならおよそ18歳、女性なら15歳前後で止まります。その後、年齢や環境により遺伝とは別の要因で変化していきます」

年を重ねるごと、親に似る人、似ない人がいるのはそういう理由だったからなのか。顔は口ほどにモノを言うということですかね。
(唐澤大貴/清談社)


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