香港移住計画

第2回 香港のお天気事情って?

2010.06.24 THU

香港移住計画

香港のお天気は“四季”ならぬ“二季”?



黄・赤・黒の雲マーク。黒の場合は、学校も会社も閉鎖。さらに公共の交通機関もすべてストップする…。実はコレ、香港の天気予報の話。テレビや香港天文台のウェブサイトでは、暴風雨警報が色のついた雨雲のマークで示され、そのレベルが黄色、赤、黒の順で示されているのです。

それにしても、学校や会社が閉鎖するほどの雨って、日本人にはなかなか想像できないですよね。そこで、香港のお天気事情を香港在住の天文学者、中島淳一先生に聞いてみました。

「香港は亜熱帯気候なので、5月ぐらいから雨期に入ります。10月ごろまでは、ほぼ毎日バケツをひっくり返したような激しい雨が降り続け、黒い雨雲の警報が出たときは毎時70ml以上の雨量になるんです。蒸し暑いため、現地の人々は『蒸しギョーザになる』というほどですよ」

中島先生いわく、たとえるなら夏の夕立ちが延々と続く状態なのだとか。ほかにも、香港ならではの天気予報のマークがあったりして…?
左1列が暴風雨注意報、中2列が台風のマーク。台風はレベル8になると、風向きが表示される。左は高温注意報(上)と寒冷注意報(下)
「台風警報も面白いですよ。シグナルの段階が1、3、8、9、10とあり、それぞれTや▼のような記号で表示されます。レベル8になると、黒い雨雲マーク同様に学校や企業は閉鎖され、公共の交通機関がストップ。それが年に5~6日はありますね」

香港では赤道付近で発生した台風が直撃するため、高層マンションが揺れるほどの暴風雨がやってくる。その勢いは、乗り物酔いをするぐらいだというのだからビックリ…! まれにやってくるレベル9の台風が吹き荒れた翌日には、道路わきの太い木が倒れていることもあるらしい。

気象情報を配信する香港天文台のウェブサイトによれば、台風のマークはかつて海運船に出していたシグナルの名残り。1884年から「T」や「▼」のようなマークを記した気球のようなものを上げて、海上の船員たちに警報を知らせていたという。

それにしても、香港ってそんなに厳しい気候の土地だったんですね。知らなかった…。

「いえいえ、雨期を抜ければ、とても気持ちのいい天気になりますよ。ほとんど雨が降らず、日本でいえば秋晴れの日がずっと続くようなイメージです。気温は、どんなに下がっても13℃ぐらい。香港の人々はダウンジャケットを着るぐらい寒がりますが(笑)」

13℃といえば、日本では長そでにジャケットをはおる程度。雨季と乾季が繰り返される香港の天候は、日本とはだいぶ違ったものだったんですね。

香港の風を測るスゴイ装置「ドップラーレーダー」って?



亜熱帯地方ゆえ、急な雨や台風に襲われることもある香港。天候が急変することも多い土地柄のため、天気予報のやり方にも特徴があるらしい。

香港天文台のウェブサイト「hong kong observatory」によれば、一つ目の特徴は気象データをとっている場所の数。香港の面積は東京都のそれにも満たないにもかかわらず、観測ポイントの数はなんと30以上! なぜそんなに多いのか、香港在住の天文学者・中島淳一先生に聞いてみると…。

「香港では風が全土を吹き抜けないため、都市部で熱が停滞して気温が高くなります。また、地形的にも山間部と平地が入り混じっているので、中国本土に近い場所から南側のランタオ島まで、まんべんなく観測装置があるのだろうと推測されます」

実際にウェブサイトを見てみると、30℃以上の地域のすぐ南に22℃の地域があるなど、見事にバラバラ。ちなみに「香港の天気」という場合は、九龍のキングスパークにある観測点での天気を指すのだそう。
香港では、2002年に雨が降らないときでも風速と風向きを測定できる最新装置『ドップラーレーダー』も導入している
そして2つ目の特徴は、香港内の3箇所に設置された「ドップラーレーダー」なる機械。どうやらコレ、すごいハイテクな装置らしいのですが、いったいどんなモノなの? 同装置を取り扱う兼松エアロスペースに聞いてみました。

「『ドップラーレーダー』とは、降雨時に風速と風向きを正確に測定できる装置です。電磁波を発し、雨粒からの反射の強さや速さで風圧・風向きを分析します」

香港で「ドップラーレーダー」が最初に導入されたのは1994年。一方、日本での導入は2005年が最初です。香港天文台では、ドップラーレーダーの導入で台風情報が以前より正確に観測できるようになったといっています。

こうした天候観測システムは、人々へのケアはもちろん、海運、空輸などのビジネスが根付いた土地ならではの特徴なのでしょうね。 日本とはまったく異なる気候の香港。
でも、天気予報のシステムがきめ細かく整備されていると知って
移住後も快適に暮らせる気がしてきました。

いままでとまるで違う環境で生活するなんてちょっと不安でしたが、
新しい刺激や発見もたくさんありそう、なんて期待までしちゃってます。

これからも、知られざる香港の魅力をどんどん発掘していくぞ~!

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