今週は“主人公の達成感を共有できる映画”

会社員だからこそ出来ることを描いた映画『大統領の陰謀』

2010.06.30 WED


若き日のロバート・レッドフォードやダスティン・ホフマンを筆頭に、高い演技力を誇るキャストが結集した傑作 (c)1976 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.
気がつけば、もう7月。何かを成し遂げた手ごたえのないまま、2010年も半分終わってしまった……。カレンダーを見て愕然としているR25世代も多いのでは? そんな状況を即座に激変させるのは難しいけれど、自分にとっての“達成”を目指して一歩を踏み出すことはできるはず。そのきっかけとなりうる映画『大統領の陰謀』を紹介しよう。

本作は、1970年代にアメリカで実際に起きた政治スキャンダル「ウォーターゲート事件」を描いた作品。アメリカの“正義”を代表する大統領が自ら、対立政党を陥れるための盗聴工作に加担していたという空前の事件だった。

しかしこの映画は、小難しいドキュメンタリーではない。初めは些細に見えた事件に疑問を抱き、しつこいほどの取材を積み重ね、ついに巨大な敵を追い詰める――仕事への熱意と行動力を持った新聞記者ふたりの、スリリングなドラマになっているのだ。

発端は、民主党本部があるウォーターゲート・ビルへの不審な侵入者が逮捕されたこと。しかし当初は単なる物盗りか、せいぜい政治的なパフォーマンスと思われていた。しかしワシントン・ポストの記者ウッドワードは、容疑者についた弁護士が刑事事件専門ではなく、共和党に近い弁護士だったことに疑問を感じる。容疑者の過去を調べるうち、芋づる式に謎が浮かび上がってきて……。

徹底した取材を積み重ね、そこで得た事実を示して会社を動かし、政府からの圧力に対抗する。そう、本作は特殊能力を持ったヒーローの物語ではなく、会社員の物語なのだ。初めは個人の小さな“気づき”でしかなかったものに、熱い若手や頼れる上司を巻き込み、会社という組織全体の能力を発揮させる。そのダイナミックなエネルギーこそ、本作からR25世代が受け取れる最大の価値だろう。
(ダ・ヴィンチ編集部 関口靖彦)

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