香港移住計画

第3回 “100万ドルの夜景”のホントの値段

2010.07.08 THU

香港移住計画

“100万ドルの夜景”って誰がつけた値段なの?



函館、ナポリ、そして香港。これらは、“世界三大夜景”と呼ばれるすばらしい夜の景観を持つ街。よく“100万ドルの夜景”とも称されますよね。

ところで、この“100万ドルの”という表現は、いったいいつ誰が言い出したんでしょう? 夜景評論家の丸々もとおさんを直撃してみました!
“世界三大夜景”のひとつ、香港・ビクトリア・ピークからの眺め。青やオレンジ、色とりどりのライトで彩られた高層ビル群のなかに、78階建ての「セントラルプラザ」がそびえたつ
「これは、1950年ごろの高度経済成長期から自然発生的に使われるようになった表現です。発祥については諸説ありますが、よくいわれるのは函館説と神戸説。函館説は、函館に訪れた外国船舶の船員が美しさのあまりに表現した言葉だとされています」

ちなみに神戸説は、神戸・六甲山からの夜景に感動した関西電力の副社長が1953年、広報誌に書いたコラムタイトル「百万弗の夜景」を最初とするもの。ただし、英語でもすばらしい眺望を「Million Dollar View」と表現することがあるそう。…ということは、少なくとも日本独特の表現ではないってことですね。

「いえいえ、そうとも言い切れないんですよ。実は1970年代後半に関西電力の副社長が、1953年当時の神戸の夜景は“100万ドル”を超えていたと証明しています。“100万ドル”が示すのは、電気代金なんです。そのころ、六甲山から見下ろす町並みに灯された電気の1カ月の代金は約4億2900万。当時のレートが1ドル=360円ですから…」

総額119万ドル! そのこじつけ具合もなかなかですが、実際の電気料金が比ゆを超えていたというのはスゴイ!! 輝かしく明滅する夜景は、電気というインフラの賜物。まさに、高度成長期を示すエピソードといえそうです。

なお、同じく360円換算では、2006年に神戸の夜景の1カ月お値段が“1000万ドル”を超えたとか。現在のレートだと1ドル=約91円(2010年6月17日現在)だから、神戸の夜景のお値段は約3956万ドル以上ってことなんですね。

輝かしく明滅する夜景は、電気というインフラの賜物。神戸にしろ、ナポリにしろ、香港にしろ、“100万ドルの夜景”は経済発展を果たした都市の証といえるのかもしれません。

香港の“100万ドルの夜景”、お値段をつけるなら?



“世界三大夜景”のひとつとされる、香港・ビクトリアピークからの眺め。“100万ドルの夜景”として観光スポットの定番になっていますが、香港にはもうひとつすばらしい夜景スポットがあるらしいんです。

「毎晩、午後8時にビクトリア・ハーバーで行われる『シンフォニー・オブ・ライツ』は大定番。香港島と九龍半島両岸に立ち並ぶ44の主要なビルが、音楽と光のパフォーマンスショーを繰り広げます。水面に乱反射する光も含め、世界一スケールの大きな夜景といっていいでしょうね」(夜景評論家の丸々もとおさん)

使われる照明の種類もさまざま。あらゆる色を鮮やかに照らすLEDライト、やわらかく暖かい光を放つフラッドライト、板状で丸めることもできるLEDライトパネル、空に向かうレーザー光線などが、約15分間鳴り響く音楽に合わせてリズミカルに明滅。近未来的なビルのデザインもあいまって、世界でも有数の夜景だといいます。

そもそも、夜景には思いもよらぬ心理的な効果もあるんだとか。たとえば、「シンフォニー・オブ・ライツ」でいいますと…?
「シンフォニー・オブ・ライツ」のすばらしさは、ギネスブックにも掲載されているほど。「全体だけでなく、あちらこちらで小さな仕掛けもある。5~6回は見ないとすべてを堪能することはできない」と丸々さん
「脳が活性化し、アッパーで華やかな気分になり、深い充実感を味わえます。『シンフォニー・オブ・ライツ』は、いわば色鮮やかな光の洪水。人間は情報の87%を視覚で捕らえますが、多くの色を同時に視覚で捕らえるとき、脳では情報処理が次々に行われて活性化するんですよ。光の動きが音楽のリズムに乗っているため、より集中して光に没頭できますしね」

「恋人とマンネリ状態のときに訪れれば、きっと二人の気持ちも復活しますよ」と丸々さん。そんな「シンフォニー・オブ・ライツ」は香港そのものの活気や熱気の象徴ともいえるそう。

「香港は、経済的にもっともっと発展していこうというエネルギーに満ちた場所。人々の労働環境や生活の豊かさが、高層ビルや高層マンションの明かりとなって具現化される。そしてまた、夜景という観光資源が生まれるんですよ」

なるほど~。香港の夜景は、100万ドルどころではない国家資産になる可能性を秘めている、と。人が明かりを灯せば、そこにまた人が集まってくる…。観光立国香港にとって、夜景はより一層の経済発展を遂げる原動力になっているんですね。 夜景ひとつにも“香港”を感じられるという結論に驚きながらも、
改めてそのパワフルな魅力に気づかされた今回の取材。

友人を喜ばせる観光スポットも見つかったところで
早くも香港に魅了されつつあるボクですが、
目的は観光じゃなくてあくまで移住!
まだまだリサーチ不足です。

これからも、どんどん香港の真の姿に迫っていきたいと思います!

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