今週は“美しい海を満喫できる映画”

海の美と躍動をとらえたドキュメンタリー『オーシャンズ』

2010.08.04 WED


製作費は70億円、世界50カ所で撮影したフィルムは計470時間に及ぶという超大作だ
忙しさのあまり、8月に入っても夏休みのメドが立っていないR25世代も少なくないのでは? 週末に日帰りで近場の海へ行っても大混雑、といって長い休みを取って南の島へ旅立つのも今からではむずかしい……そんなあなたに、自宅にいながらにして海の美しさを味わえる映画『オーシャンズ』を紹介しよう。

本作は、日本でも大きな人気を呼んだ『ディープ・ブルー』や『アース』に連なる、最新ネイチャー・ドキュメンタリー。イワシの群れに素早く襲い掛かるイルカ、空から急降下してエサをとるカツオドリ、魚群をまるのみにする巨大なクジラ……猛々しくダイナミックな捕食シーンがとらえられるかと思えば、ウミガメの孵化や無数のカニの交尾シーンなど命の誕生をとらえた、厳かな、しかしどこかほのぼのとした映像もある。そしてそのすべてを包み込んでいるのが、深く青く透明な海なのだ。躍動する生命に目を奪われるのはもちろん、その周囲にある海の美しさが、目から自分の体にしみ通ってくるように感じられる。

これまで見たこともないような海の姿を楽しめるのは、なんといっても撮影技術の進歩のおかげ。かつて『WATARIDORI』で、まるで鳥といっしょに空を飛んでいるような映像を見せてくれたジャック・ペラン監督は、本作でも高速で海を泳ぐ生物と併走する感覚を味わわせてくれる。真っ青な海中を行くスピード感は、それこそ空を飛ぶかのようで、未知の快感があると言っても過言ではない。

ドキュメンタリー映画ゆえのメッセージにあれこれ思考をめぐらせることも大切だが、ただただ映像に酔いしれるのも、ひとつの楽しみ方だろう。どんな言葉をも凌駕して、この映画にとらえられた海は、美しい。
(ダ・ヴィンチ編集部 関口靖彦)

取材協力・関連リンク

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト