オトコを魅せる夏イベ攻略塾2010

第10回 夏の風物詩「幽霊」を語る男になる!

2010.08.05 THU

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ちなみに。見世物としての「お化け屋敷」のはじまりは江戸時代。天保元(1830)年に、瓢仙という医者が自宅の庭に設けた「大森の化け物茶屋」という興業が、今も人気のお化け屋敷の元祖という 写真提供/PIXTA

「幽霊」と「お化け」って、どこが違うの?



うだるような暑さが続く真夏の夜の風物詩といえば、「肝試し」や「怪談」といった納涼恐怖体験。遊園地のお化け屋敷や怪談話の会など、この時期限定のイベントを毎年楽しみにしている人も多いだろう。そこで今回は、肝試しや怪談にまつわる豆知識をご紹介。納涼時の知的なアクセントとして役立てていただければ幸いである。

まずは意外なところから。日本では常識となっている「恐怖=涼しい」という感覚。実は、日本人以外にはあまり理解されないものなのだ。確かに、人間は恐怖を感じると毛穴が収縮したり冷や汗をかいたりするわけだが、この恐怖感を「涼しい」とする感覚は、特に西洋ではほとんど例がないものらしい。なぜ日本人が「恐怖」と「涼しい」を結びつけたのかについては、様々な説が唱えられているが、なかでも面白いのが、占いなどで有名な「陰陽思想」に由来するという説。「陽」の気が過剰になる夏に、心身のバランスを整えるためには、「陰」の気をもつ墓場や死者に接するとよいとする考え方から、夏に肝試しや怪談に親しむ習慣が生まれたというのだ。 海外とは違うという点では、「足がない」のが常識となっている幽霊のイメージも日本ならではのもの。こちらも、その由来については諸説あるのだが、ちょっとした怪談めいたエピソードとして知られているのが、江戸時代の絵師、円山応挙が関係するもの。「円山派」の祖として知られる応挙は、写生を重視したリアルな画風で有名だったのだが、その応挙が残した幽霊の絵には、なぜか足が描かれていなかった。そこで当時の人々は「リアルを追求する応挙だから、きっと本物の幽霊を写生したに違いない」と思い、以降「幽霊=足がない」というイメージが定着した…のだとか。実際には応挙以前にも、足のない幽霊が描かれた例はあるようだが、夏にふさわしい涼しげなウンチクとしては、応挙説を支持しておきたいところである。

「幽霊」の話題が出たので、最後に“幽霊”と“お化け”の違いについて。「足がないのが幽霊で、あるのがお化け」「美人だと幽霊、ブサイクだとお化け」というように、これまた様々な説がある“幽霊”と“お化け”の区別法。これに関しては、民俗学の大家である柳田国男の見解が、研究者の間では主流となっている。いわく「特定の時間(丑三つ時)、特定の相手に対してだけ、場所を選ばずに現れる人間の霊」が“幽霊”で、「丑三つ時に限らず特定の場所に現れ、誰にでも見えてしまう動物や器物、または人間の霊」をまとめて“お化け”と呼ぶ、とのこと。つまり柳田説に従えば、誰の目にも見えてしまう段階で、たとえ人間の霊であっても“お化け”ということになるわけだ。この夏、もし“幽霊”か“お化け”かわからない何かに出会ったら、周りの人に見えているのかを確認するといいのかもしれませんね…。 この記事についてのご感想や夏のレジャーにまつわる小ネタなど、下のボタンから投稿ください。

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