夢の“世界一周”にチャレンジ

第15回 インド人にモノを売れるか!?

2010.09.02 THU

夢の“世界一周”にチャレンジ


舞台はインド北東部の街バラナシ。聖なるガンガーの畔に位置するこの街は、入り組んだ路地に人・牛・犬・猿などが所狭しと行き来し、自分が想像していたインドらしさを象徴するような街でした。だからこそ、商売に対する目も厳しかったです…。聖なるガンガーの前で、商売の基本を思い知らされました

インドで商売の原点を見つめ直す、の巻



「安いよ~! 見るだけタダね!」。インドを歩いていると、いたるところからこんな声が聞こえてきます。隙あらばすぐに商売に結び付けようとするインド人。そんな彼らを相手に、商売はできるのか? というわけで、以前タイでも行った日本グッズの行商イベント(※本連載第6回参照)をここインドでも敢行しました。

お決まりの甚平と浴衣に着替え、いざ街へ繰り出すと、あれ? タイで浴びたような注目を感じない…。それもそのはずで、インド人は日常的にサリーなどの民族衣装を着ているので、甚平・浴衣ぐらいじゃたいして目立たず、むしろまわりの風景になじんでしまうのです。

それでもめげずに風呂敷を広げ、墨をすり始めます。すると、もともと人が多いこともあって、みるみるうちに人だかりができました。その数、20~30人。

これは脈アリかと期待したものの、商品を広げてもいっこうに声をかけられません。墨で「Made in Japan Shop」と書いても、全く反応なし…。ほとんどがただの野次馬だったのです。根気よく待ち続けたところ、ようやく一人のおじさんが「いくらなんだ?」と声をかけてきました。

キタ―! と思ったら、商品内容よりも先に値段から!! さすがは根っからの商人のインド人です。「すべて50ルピー(150円)だ」と答えると、「バカ言え! せいぜい10ルピー(30円)だ」と早々に返される始末。まわりの野次馬も「そうだ、そうだ」と同調し、完全に多勢に無勢といった雰囲気です。こっちも負けじと粘るものの、50ルピーじゃいっこうに売れません…。 そんななか、ようやく一人の老人が、「爪の飛ばない爪切り」に興味を示しました。こうなったら付加価値で勝負だ、と思った僕は、「これで爪を切っても爪が飛ばないんだ。」と必死に説明します。それに対しての老人の反応はやはり、「安くならんかね?」。…仕方ないので30ルピーにまけてあげましたが、これじゃあ原価割れです。

その後もかんばしい成果は得られず、結果は惨敗。タイのように、単に「メイド・イン・ジャパン」というだけでは価値にもならず、その商品価値と “値段”がインド人には釣り合わなかったのです。おまけに、そこら中にゴミが散らばっているインドでは、爪が飛ばないなんて細かい機能は付加価値でもなんでもなかったみたいですね。

その国の人々のお眼鏡にかなった商品と、それに見合った価格を提供することは、商売をするうえでの大原則。商売っ気の強いインド人は、そんな基本的なことを思い出させてくれました。いつかリベンジしてやる! 長谷川夫妻への応援メッセージや旅の裏ワザ、海外情報など、下記のボタンからご投稿ください。

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