夢の“世界一周”にチャレンジ

第19回 標高5895mのアフリカ最高峰に登頂!

2010.09.30 THU

夢の“世界一周”にチャレンジ


氷河と雲海が広がる山頂からの景色は絶景! これにご来光が加わった光景は、人生観が変わるほどに美しいものでした。何より「5895mを登頂した!」っていう達成感があったからこそ、そう感じたんだと思います

成功のカギは、足元を見ながら一歩一歩進むこと



登山初心者が果たして標高5895mのアフリカ大陸最高峰の山、キリマンジャロに登頂することができるのか? 世界一周の途中でアフリカに立ち寄った我々夫婦が、無謀にもキリマンジャロ登頂にチャレンジしてみることにしました。

登山ルートは5つほどあり、最も一般的なものはマラング・ルート。さわやかな気分で登れることからか、通称、コカ・コーラルートとも呼ばれ、多くのビギナーはこのルートで山頂を目指します。当然、僕らもこのルート。スケジュールは4泊5日。4700mの山小屋で2泊し、高度に体を順応させながら登る5泊6日のコースもあるのですが、お金に余裕のなかった僕らは、最短スケジュールを選んでしまったのです。どこまでも無謀です…。

ガイドの先導のもと、標高1550mの麓から、1日目2700m、2日目3700m、3日目4700mと、約1000mずつ標高を上げていくわけですが、ペースはポレポレ(スワヒリ語で、ゆっくりゆっくりの意)。登山時間も1日せいぜい6時間程度と、決して無理はしません。簡易ベッドが備え付けられた山小屋で、栄養バランスまで考えられた食事を3食しっかり提供してもらえるため、3日目までは体調も万全。お散歩気分で登ることができました。 しかし、本当の勝負は4日目からでした。山頂を目指すこの日は、深夜0時前に山小屋を出発。空気は薄く、気温もすでに氷点下。それまでの道がウソだったかのような急坂をジグザグに登っていきます。ちょっとでもペースが速いと、鼓動が早まり息苦しくなるため、ガイドが前についてペースコントロール。それでも、5000mを越したあたりからは、高山病の症状が出始めました。

頭痛、吐き気、目まいといった症状に加え、襲いかかる寒さ。ガイドには、「前は見るな!足元を見ろ!!」と忠告されます。たしかに、前を見ると「まだこんなに先があるのか…」と、登る気が失せてしまうのです。多量の水(1日3リットル程度)を飲むことも高山病対策では重要なため、凍りかかった水を流し込みながら、ひたすら一歩一歩、前に足を進めます。最後は体力よりも「登頂するぞ!」という、気力がものをいいました。こうして、登り始めてから8時間強。標高5895mウルフ・ピークに登頂することができたのです。

登る前は「初心者が挑める山ではないんじゃないか」なんて不安を感じていましたが、幸い高山病も深刻化することなく、なんとか乗り切ることができました。とはいえ、今回の登山は、30年間生きてきたなかで味わった「過酷体験トップ3」にランクインするほどの苦行。登ったあとに振り返ると、いかに僕らが無謀だったかがわかります。ベテランガイドですら多少高山病の症状が出ていたほどなので、もし皆さんがキリマンジャロを目指すときは、きちんと準備してからトライすることをオススメしますよ。

もちろん、苦労の甲斐あって、山頂からの景色はこの上ないものでした。あんなにも自然と涙があふれ出た経験は、生まれて初めてだったかも…。 長谷川夫妻への応援メッセージや旅の裏ワザ、海外情報など、下記のボタンからご投稿ください。

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