夢の“世界一周”にチャレンジ

第21回 壮絶! 本場ムスリムの国で断食体験レポート

2010.10.14 THU

夢の“世界一周”にチャレンジ


ラマダン期間中、準備された食事を目の前に、今か今かと日没を待つモロッコ人。日没を知らせるコーランが街中に流れた瞬間、みんなで一斉に食べ始めるんです。なかでも盛大だったのが、ラマダン明けの日。大道芸人なども繰り出して、街中大盛り上がりでした

イスラム教のラマダンをプチ体験してきた!



旅をしていて出会う、その土地の文化や風習。それらの多くを語る時、切っても切れないものの一つに宗教があります。この旅で、僕らがたまたま訪れたモロッコでは、その国の宗教観を如実に感じる出来事に出会いました。イスラム教の「ラマダン」です。

ラマダンとは、イスラム暦の第9月のことを指し、イスラム教徒はこの約1カ月、日の出から日没までの間、いっさいの飲食を断たなくてはなりません。その制約は、飲食に限らず、喫煙、服薬、性行為まで! この戒律を、妊婦や病人など事情がある人以外、すべてのイスラム教徒が順守しなければならないんです。

狙ったわけではありませんが、僕らがモロッコを訪れた時は、たまたまラマダンの終盤期に当たりました。イスラム暦の1年は太陽暦よりも11日ほど短いため、ラマダンが行われる季節も徐々にズレていきます。今年のラマダンはよりによって真夏! 灼熱のモロッコで、水すら口にできないのは本当につらそう…。みんな空腹と渇きでイライラしているせいか、街中でモロッコ人同士がケンカするのを1日数回は目撃しました。

もちろん、この儀式がイスラム教徒以外に強要されることはなく、観光名所のまわりでは、レストランも観光客向けにオープンしています。ただ、それは一部の大都市に限ったことで、ほとんどの街では一切の飲食店が開いていません。 そんななか、僕らは長距離バスで移動することに。7時間の長丁場だったため、水やポテトチップス、バナナなどを持ち込み乗車しました。人目を盗んで飲食するつもりだったのですが、選んだものが大失敗! ポテトチップスは音が鳴るし、バナナは匂う。何も口にせずじっと耐えている周囲のモロッコ人乗客を目の前にして食べるのは、なんともはばかられるんです…。結局、僕らも飲まず食わずでひたすら日没を今か今かと待つはめになりました。

日没を知らせるコーランが流れた瞬間、バスの車内では、誰からともなく木の実などの食べ物が回り始めました。僕らも、やっとの思いで水をゴクリ。7時間も待ちわびた分だけ、より美味しく感じます。それにしても、イスラム教徒はこれを約1カ月間も続けるんですから、スゴい。

あるモロッコ人に、「ラマダンについてどう思う?」と聞いたら、「シェイプアップのためにもいいことだと思うよ」とサラリ。でも、実際は深夜に食いだめをするため、太る人が多いんだとか…(笑)。やっぱり、夜に食べすぎるとよくないんですね。思わぬプチ断食体験でしたが、僕らにとっては食のありがたみを感じるいい機会になりました。 長谷川夫妻への応援メッセージや旅の裏ワザ、海外情報など、下記のボタンからご投稿ください。

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