秋冬の味覚が続々と“解禁”!

伊勢エビ、カニ、アワビ…「解禁日」は誰が決めてる?

2010.10.21 THU



写真提供/時事通信社
秋になると、10月1日の三重県での伊勢エビ漁解禁、11月6日の富山県以西でのズワイガニ漁解禁など、秋冬の味覚が続々と“解禁”を迎える。しかし、この“解禁日”、実は地域によってバラバラで、必ずしも統一されてはいないらしい。一体どういうルールになっているのだろうか? 水産庁管理課資源管理推進室の米田さんに話を聞いた。

「漁業では、産卵期や成長期の魚を乱獲して翌年に魚が獲れなくなることを防ぐため、禁漁期間が設けられています。この禁漁明けがいわゆる“解禁日”。サンマやズワイガニなどの全国広範囲に生息している7魚種は、法律に基づき総漁獲量を決め、禁漁期間の大枠も定めたりしますが、大多数の魚種では都道府県や地元の漁協が独自により厳しい禁漁期間を設定しています」

では、実際に禁漁期間を決める方法は…。伊勢エビの解禁日を10月1日に定めている三重県水産資源室によると、「三重県沿岸の伊勢エビは、9月までに産卵期が終わるので、毎年10月1日に漁を解禁している」という。ただ、自治体での規則もあくまで最低限のもの。最も高く売れる時期に漁をした方が効率的なため、伊勢エビでは需要が高まる年末に向けて、自主的に11月以降に漁を解禁する漁協もある。

また、漁業以外でもシカ・イノシシなどの“狩猟”も全国的に秋に解禁される。これは、資源保護という目的に加え、安全確保の観点から、木々から葉が落ちて見通しの良くなる冬場が猟期になっているためだ。

ちなみに、ワインのボジョレー・ヌーボーの解禁日が決まっているのは、早だし競争による品質劣化を防ぐため。このように、一口に解禁といっても事情は様々。ただ、いずれにも共通するのは、この解禁の制度、もともとは漁師(猟師)や生産者が自主的に作ったものだということ。漁業では、確認できる範囲で、江戸時代から存在していたという。つまり、秋の風物詩“解禁日”は、自分たちの生活の糧を守る、生きる知恵だったのだ。
(鼠入昌史/Office Ti+)


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