『白夜行』の深川栄洋(34)etc.

R25世代の映画監督が人気! 2011年は同世代の活躍に刮目せよ

2011.01.27 THU


役者と接する時は世代を意識せず、性格や芝居のスタイルに応じて演出を工夫するという深川栄洋監督(右)。原作の『白夜行』への思い入れが深い堀北真希とは脚本の段階から話し込み、ダークなヒロイン・雪穂像を立体化していった。「役者さんも人間ですから一人ひとり違うわけですよね。それぞれにチューニングを合わせるのはとても大変ですけど、ステレオタイプではなく、アナログやモノラルといった感覚で響き合うことで、役を息づかせたいと思っています」 (C)2011 映画「白夜行」製作委員会
この数年間、日本映画界にちょっとした“事件”が起きている。ボクらと同世代の監督たちが話題作、意欲作を次々と発表してシーンを活性化しているのだ。貯金をつぎこんで『SRサイタマノラッパー』シリーズを撮った入江悠監督は1979年生まれの31歳だし、独特のユーモア感覚にクスッとさせられる『川の底からこんにちは』の石井裕也監督は、83年生まれの27歳!

そんな新鋭たちが続々と台頭する昨今、ひときわ注目を集めているのが深川栄洋監督(76年生まれの34歳)だ。堀北真希が悪女を演じることで話題の映画『白夜行』を撮った人、と紹介すればピンとくる人も多いはず。2月には江口洋介と蒼井優主演の『洋菓子店コアンドル』が、年内には櫻井翔&宮崎あおいを起用した『神様のカルテ』がそれぞれ公開を控えている、引く手あまたの俊英なのだ。

もしかしたら映画界を変えちゃうかもしれないR25世代の波。この現況を深川監督自身はどう捉えているのか。ズバリ、ご本人に話を聞いてきました!

「豪華には撮れないけど、見る人の心に届く映画を撮ることはできる。そういったインディペンデントな映画を撮る感性や特有の“器用さ”が、僕たちの世代にはあると思います。たとえば今回の『白夜行』でいえば、東野圭吾さんが原作で描いた世界観をそのまま映像化しようとすると、莫大な予算が必要になる。なので、限られた予算の中で訴えたいテーマをきちんと描くにはどうすればいいか、ということが課題になるわけですが、幸か不幸か僕たちの世代はお金がなくて当たり前という感覚で育ってきている(笑)。そこに知恵をめぐらせることはなんら苦ではないんですね。だから、感性や器用さが磨かれていくのだろうと思います」

質も高くて予算も守る。同世代としては仕事上、見習いたいところです。もっとも、上の人たちに“起用”されることが先決だけれど…。

「面白いもので、世代って一括りにされやすいんですよね。映画界ではある1人の監督がヒットを飛ばすと『あの世代で面白そうな映画を撮っている人間は他にもいないのか?』という目が向けられる。そういう意味では、僕も同世代の作り手たちとは共鳴し合っているところがあるかもしれません」

今後も『リンダリンダリンダ』の山下敦弘監督(76年生まれの34歳)の新作『マイ・バック・ページ』をはじめ、R25世代監督の映画が目白押し。同世代の活躍は、ボクらとしても勇気がわいてきます。ってことで、違うフィールドも盛り上げていきましょう!
(平田真人)

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