17年間で5000校の公立校が廃校

トラフグ養殖からオフィスまで廃校舎のユニーク活用法

2011.03.03 THU



画像提供/世田谷ものづくり学校
少子高齢化によって、全国の小中学校の統廃合が急速に進んでいる。

そこで気になるのは、廃校舎の活用法。介護施設や公共施設として再利用されるのが一般的だが、なかにはユニークな活用法で生まれ変わるケースもある。

旧朝日中学校(豊島区)は演劇系のアートファクトリー「にしすがも創造舎」として活況を呈している。首都圏以外でも、旧札内小中学校(北海道登別市)は酪農工場に、武茂小学校(栃木県那珂川町)は廃校舎に温泉を引いてトラフグの養殖(!)を始めた。

廃校活用を支援している「まちむら交流きこう」広報部・畠山 徹さんは言う。

「平成3年からの17年間で約5000校の公立小中学校が廃校になりましたが、建物を残したのは9割。さらに、その6割はなんらかの形で再利用されています」

手順としては、まず地域住民と行政が活用法を話し合い、再利用の具体化を目指す。一方で、公募で民間に委ねるケースも。どんな施設に生まれ変わるかは、地域の課題やニーズによって異なる。

「廃校舎は地域住民の“共有財産”。話題ばかりが先行して地域の活性化につながらないような事例は好ましくないですね」(畠山さん)

廃校活用で、とくに全国的に注目を集めているのが、旧池尻中学校(世田谷区)を改装して2004年にオープンした「世田谷ものづくり学校」。誰もが入れるオープンなレンタルオフィスだ。

「テーマは“学舎の再生”です。現在、入居率は100%で計45社が入居。長屋感覚で入居者同士の交流も盛んです」(黒瀧節也校長)

文部科学省も数年前から廃校の積極的な活用をバックアップ。同省HPを見ると、今年2月現在、活用用途を募集している廃校は全国に112校もある。

いずれにせよ、廃校活用に関する模索は始まったばかり。引き続き目が離せません。
(石原たきび)


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