夢の“世界一周”にチャレンジ

第47回 モノ不足でも、陽気なキューバ人の生活

2011.05.06 FRI

夢の“世界一周”にチャレンジ


キューバの街中には、70年代までのクラシックなアメ車がたくさん。アメリカから経済制裁を受ける前までに輸入していた車を、大事に大事に使っているんだそうです

モノが少なくたって、停電したって、生活を楽しむ術はある!



世界一周の旅に出てはや11カ月。その間、発展途上国から先進国まで約40カ国をまわってきましたが、各地を巡ればめぐるほど、旅立つ前の安定した流通やインフラのありがたみを感じる今日この頃。世界には物資やエネルギーが慢性的に不足している国々がまだまだありますからね。

旅の終盤に訪れたカリブ海に浮かぶ最大の島、キューバ共和国もそのひとつ。フィデル・カストロとチェ・ゲバラという、2人の英雄によってもたらされたキューバ革命により建国された国です。社会主義国家ということもあり、街中でほとんど広告を見かけることはありません。当然、ネオンもなく、夜には最低限の街灯が点灯するのみです。

自炊をしようと食料を買いに出かけても、そもそも商店の数が少ないうえ、品ぞろえも多くありません。野菜なんて、種類も数えるほど。たったひとつのキャベツだけを販売していた八百屋も見かけました。旅の間中愛飲していたコーラも、コカ・コーラ社やペプシ社のものはなく、キューバオリジナルのもの。飲料の種類も豊富ではありませんでした。 こうした物資不足は、90年代初頭にソ連が崩壊して以来続いているそうです。当時、同じ共産圏の一角としてソ連に依存していたキューバの経済は後ろ盾をなくし、アメリカの経済制裁などによって極端に悪化。機械や燃料を輸入品に頼っていた第一次産業が打撃を受け、食糧不足に陥ったのです。これにより、生産方法の抜本的な改革を迫られたキューバは、その後、有機栽培による生産法を確立。近年、徐々に食糧生産を増大しつつあります。しかし、国民の生活レベルは、まだまだというのが実情です。

それでも、キューバ人の日常からは、暗い雰囲気がほとんど感じられません。街の至るところで、サルサやマンボといったラテン音楽が奏でられ、キューバ人が大好きな街中のアイスクリーム屋には、長蛇の列。国民は限りある娯楽を楽しみながら、陽気に生活を送っているように見受けられました。

以前、訪れたネパールでも、日常茶飯事のように起こる停電をものともせず、キャンドルだけを照明に利用したムーディなカフェなんかもありました。限られた生活環境の中でも、楽しみを見いだして生活していく術はあるんですよね。ひと言で「豊かさ」といっても、捉えかたは様々なんだな、と日々思い知らされています。 長谷川夫妻への応援メッセージや旅の裏ワザ、海外情報など、下記のボタンからご投稿ください。

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