見た目はかわいいタヌキ似ですが

秘かに都市部で増加中! 謎の動物「ハクビシン」とは

2011.06.02 THU



画像提供/アフロ
近年、都市部でハクビシンの目撃情報が増えている。

「何それ?」という方も多いだろうが、ハクビシンとはネコ目ジャコウネコ科の動物で、東南アジアから中国南部にかけて広く分布。風貌はタヌキに似ており、日本でも昭和20年に初めて生息が確認。今ではほぼ全国で目撃されている。ただし、在来種か外来種かすらわかっておらず、その生態を含め、いまだにナゾ多き動物だ。

自身が運営するウェブサイト「東京タヌキ探検隊」で目撃情報を集めている動物ジャーナリスト、宮本拓海さんに話を聞いた。

「もともとは、東京23区内のタヌキの目撃情報を集めていたんですが、5年ほど前からハクビシンとおぼしき情報も混じり始めたんです。昨年には、タヌキ137件、ハクビシン159件と、目撃情報の数がついに逆転しました」

寄せられた情報の中には、目撃場所が樹木や電線という事例が。タヌキが高所に登れないのに対し、ハクビシンは木登りが大の得意なため、そう確信したという。

「電柱が林立し、民家の屋根づたいに移動できる都市部の風景は、ハクビシンにとっての“ふるさと”東南アジアの森林にも似ており、意外と住みやすいのかもしれません。主食は果実や昆虫類など。派手なハンティングをしないうえに完全な夜行性で、昼間は民家の天井裏やお寺、公園などのすみかに潜んでいます。だから、なかなか人目に付かないんでしょうね」

とはいえ、一部で住居侵入や農作物への被害も報告されており、多くの自治体で駆除対象動物になっている。しかし、調べてみると農作物の被害額は約3億円(平成21年度・農水省調べ)。同年のシカ71億円、イノシシ56億円、カラス23億円などに比べれば、まあかわいいもんだと言えなくもない?

彼らの生態をよく知って適切な被害防止策を講じることで、人間と仲良く共存できる日が来ることを切に願います…。
(石原たきび)


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