なぜこんな作品がヒットするの?

スマホゲーム「ヒットの法則」の謎

2012.01.19 THU


“史上最低”との呼び声も高い「Desert Bus」(iOS/Android、約100円)。収益は恵まれない子供たちに寄付されるという
(c)2011 Amateur Pixels. All rights reserved.
端末の性能向上やユーザー数の増加といった理由から、大手メーカーの参入も本格化している、スマホのゲーム市場。昨年も「FINAL FANTASY TACTICS」や「Grand Theft Auto」など人気作がスマホ向けに移植され話題となった。

その一方で注目なのが“スマホならでは”といえる、ユニークなタイトルの流行だ。その象徴が、昨年全世界でヒットした「Desert Bus」。特に難所もない、砂漠の一本道をひたすら運転するだけという、本気で退屈極まりない、しかしなぜか何度も遊んでしまう(体験者談)、摩訶不思議なテイストのタイトルなのだが…。これがなんと、累計17万ドル以上の収益を記録したとか。他にも、探すとスマホで人気のゲームには、同様に摩訶不思議なテイストのタイトルが多い。ゲーム情報サイト「Kotaku JAPAN」の金本副編集長は、その理由を次のように考察する。

「スマホのゲームは、ブログやSNSなどを介した“口コミ”で広まるケースが多く、内容を説明しやすいゲームだと、記事を読んだだけで納得してしまう場合もあります。しかし、『Desert Bus』のように内容や魅力の説明が難しいものは、かえって興味をそそり、体験してみたくなるもの。スマホのゲームは有料でも数百円程度までのものが大半なので、話のタネとして気軽に買う人が多く、その結果ヒットにつながるのでは?」

つまり、質は高いが高価なゲームが中心となる専用機に比べ、スマホでは話のネタになるゲームが売れやすいというわけだ。

「加えて、スマホのゲーム市場は、個人開発者にも開かれているため、自由な発想のタイトルが登場しやすい環境ともいえます」

『Desert Bus』のようなヒット作に続き、今年もさらに問題作の登場が期待できそうなスマホ向けゲーム。ゲームから遠ざかっていた人にも、ぜひ“摩訶不思議”な世界を体験してみてほしい。
(石井敏郎)


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