『アーティスト』アカデミー賞受賞で注目

今観ても面白い「サイレント映画」

2012.03.15 THU


試写会では「今までにないタイプの感動に涙!」と評判も上々。『アーティスト』4/7(土)~シネスイッチ銀座ほかにて公開
(c)La Petite Reine-Studio 37-La Classe Americaine-JD Prod-France 3 Cinema-Jouror Produc…
世界で最も注目される映画の祭典“アカデミー賞”。2月下旬に行われた今年の賞レースでは、モノクロ・サイレント映画『アーティスト』が作品賞ほか主要3部門を獲得する快挙となった。この作品は、サイレント(無声)からトーキー(発声)映画への変遷期に出会った、おちぶれた銀幕スターと新進女優との甘く切ない恋を描いた大人のラブストーリー。モノクロ映像や時折挿入される字幕など、3D・CG全盛の今、逆に新鮮だ。そこで今回、R25世代が今観ても面白いサイレント映画をいくつか紹介しよう。

まず押さえておきたいのは世界初のSF映画といわれる『月世界旅行』。砲弾船に乗り月に降り立った学者たちと月人の襲来を描き、14分という短尺ながら凝った映像と創意工夫が詰まった作品だ。

そして同じく壮大な世界を描いたのは“映画の父”ことD・W・グリフィス監督による『イントレランス』。融通が利かないために引き起こされた四つの時代の事件を描く。巨大セットが組まれたバビロンの都市は一見の価値アリ。

さらに、ウジ虫がわいた肉入りスープが発端で勃発した、水兵たちの暴動とその後の反乱を追う『戦艦ポチョムキン』もおすすめ。これら躍動感に富み緊迫感みなぎる作品の数々には、白黒ながら色あせない魅力があふれている。

また、サイレントを語るうえで外せないのは喜劇王チャーリー・チャップリンの作品。貧しい男が愛情込めて育てた孤児の少年のもとに、ある日、実の母親が現れる『キッド』や、盲目の女性に資産家と誤解された貧しい男が、身を犠牲にして援助をする『街の灯』などいずれも秀作ぞろい。セリフがない分その表情や動作から切ない思いがダイレクトに心に響いてくる。

モノクロ・サイレント映画の醍醐味はまさに“ハートで感じる”こと。あなたもこの春、サイレント映画を初体験してみては!?
(足立美由紀)


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