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透けて涼感 水うちわのススメ

2012.08.02 THU


明治時代に作られたオリジナルはすべて失われてしまったため、資料にある「竹の骨に雁皮紙を貼りワニスを塗った」という記述だけをもとに、手探りで職人が再現したそうだ。今では人気商品のため、すでに品切れの絵柄も多い
蒸し暑い夏を少しでも涼しく過ごすために、日本人は昔からいろんな工夫をしてきた。浴衣を着てかき氷で涼んでみたり、風鈴の音色で耳から涼感を得たり、すだれや打ち水で温度を下げたり。うちわも、そんな夏の風物詩のひとつ。

うちわといっても、街中で配っている広告入りのものから、デパートで売っている職人が手作りしたものまで、その種類は様々。そんななかでも変わり種のひとつが「水うちわ」だ。美濃和紙で知られる岐阜県の特産品で、竹製の骨に、和紙のなかでも特に薄い雁皮紙(がんぴし)を貼りニスを塗ったという手のかかった逸品。

このうちわ、驚くことに紙なのに透明度が高く、反対側が透けて見えるのだ。まるでガラスのように透けている水うちわは、表面に描かれた金魚や蛍といった夏の風物詩ともあいまって、とても涼しげな印象だ。

和紙も竹の骨も薄く、一見すると華奢に見えるけど、もともと丈夫な和紙にニスを塗ってあるので、さらに頑丈に仕上がっている。水に濡らしたくらいでは破けないので、うちわを軽く濡らしてからあおぐと一段と涼しく感じられる。

水うちわは、明治時代に明治天皇に献上するため岐阜の特産品を組み合わせて作られたのが由来だとか。その後、廃れてしまったが、近年になって地元の職人たちの手によって復刻された。

僕らが普段イメージする“うちわ”からすると、ちょっと高価だけど、透明感のある見た目は、それだけで涼しげで美しい。例年以上に暑さが厳しいこの夏は、水うちわでちょっと粋な涼み方をしてみるのはいかが。
(青山祐輔)

※この記事は2011年07月に取材・掲載した記事です

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