文化庁の審議会で検討中…

「パロディ規定」で創作どう変わる?

2012.08.24 FRI


過去には、既存のカラー写真の一部を切り取り、白黒写真にしたうえで、別の写真と合成したものが違法とされている。この判例から推測すると、既存の作品の一部そのまま切り貼りしたようなものは、違法になる可能性が高いと太田弁護士。
著作権にまつわる法制度を検討する文化審議会が6月、「既存の著作物をパロディとして改変・二次創作する行為」を、今後の検討課題とすることを決めたことが話題になった。日本では二次創作の同人活動も盛んだし、コメディ映画やバラエティ番組でもよく「パロディ」ネタをやることがあるけれど、あの手のものが問題になるってこと?

「そもそも、既存の作品の特色を一見してわかるように残したまま、別の作品として作りかえるパロディは、著作権法21条の複製権、同27条の翻案権など、著作権・著作者人格権を侵害するものとして、違法となる可能性があります」

とは、“オタク弁護士”として活躍する、神田のカメさん法律事務所の太田真也弁護士。

「ただし、著作権法の刑罰は親告罪なので、著作権者が訴えなければ罪に問われることもないし、実際に裁判で争われることもまれです。パロディ作品を制作する人、愛好する人は、もととなる作品のコアなファンであることが多く、派生作品が販促につながる面もあるため、著作権者が事実上黙認しているケースが多いのが現状です」

なるほど。著作権者側が訴えない限り、罪には問われないわけですね。審議会で検討した結果、法律で「パロディ」の定義が明文化されたら、どれもこれもアウト!なんてことになってしまわないんでしょうか?

「むしろ逆ですね。インターネットの発達とともに隆盛したパロディ作品に対してルールを設けることで、保護すべきジャンル・創作活動として“合法”とする根拠を与えよう、という意図だと考えられます。問題は、どのような表現であれば保護されるのか…という範囲がどう定められるかです。認められる範囲が狭ければ、結果としてパロディが厳しく取り締まられる可能性もあります」

アニメや漫画の二次創作作品が好きな人は、今後の文化審議会の検討内容をきちんとチェックしておきましょう!
(月川碧/blueprint)

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