気になる“あのコ”のシゴトーク/89

ともさかりえ「しっかり区切りを」

2012.08.30 THU


撮影:堀清英 スタイリング:西ゆり子(Cコーポレーション)
映画『ハイザイ~神様の言うとおり~』でともさかりえさん演じる深谷侑可は、ごく普通の女性である。そして本作は、ごく普通の、しかしなにかしらの事情を抱える6人の男女が織りなす群像劇なのだ。

「みんながありえない状況に巻き込まれていくコメディで、とても淡々としている映画なんです。舞台は沖縄なんですが、“浮かれた”感じはなく、イメージでいうとジメッとしているというか」

不思議なリアリティに満ちた作品である。たとえば落合モトキ演じる原沢優太というチンピラに拉致された侑可が、車中で繰り広げるセリフの応酬。侑可が言葉巧みにどうにかクルマからの脱出を試みるのだが、そのやりとりひとつとっても、「実際、こういう状況になったらこんな感じなのかも」と妙に納得させられる。

「あれは台本通りなんですが、面白かったのは監督がほとんどリハーサルをしない人だということですね。『撮ってみて考えよう』みたいな。そういう現場だと理解するまで時間はかかりましたが、その分撮影は常に新鮮で、お芝居に瞬発力が求められる。そうした作り手の雰囲気が、リアルさにつながったのかもしれません」

作品が変われば現場も変わり、ルールも変わる。当たり前のことのようだが、デビュー20年を数えるともさかさんは、それを体で実感しているに違いない。プライベートではすでに結婚もしており、子供もいるのだ。

「仕事とプライベートはきっちり線引きしたいタイプなので、家に帰ったら台本もいっさい開きません。現場で起こることだけを頼りにしてやる感じですね。わからない役もあれば嫌いな役も好きな役もあるなかで、想像していなかった指摘や要求をされたときに、どこまで具現化できるかーー。今はそのことに一番面白みを感じていますね」

結婚する前は、プライベートの時間すら使って仕事をしていたゆえ、「しんどかった」という。結婚は、プライベートのみならず仕事への向き合い方まで変えたのだ。

「家に帰ってやるべきことがはっきりあった方が、区切りがつけやすくて楽といえば楽ですね。時間的には大変ですが。ひとりで自由にやっていた頃とは違いますけど、今のほうが体質的に合っている”といえるかもしれません。今はそういう段階ですね。将来は…おばあちゃんになっても続けられるかどうかはわかりませんが、女優って若いからできる役だけじゃなくって、歳と経験を重ねたからこそできる役もあるので、そういう意味では希望が持てますよね」
(吉州正行)

  • ともさかりえ

    1979年生まれ。92年ドラマ『コラ!なんばしよっと』で本格的に女優デビュー。最近ハマっているのは「自転車です。最近買って、どこにでも行けるんだなってわかって楽しいですね。もともとクルマが好きでよく運転してたんですけど、自転車ならではの発見があって楽しいです」とともさかさん
  • 『ハイザイ~神さまの言うとおり~』

    沖縄を舞台に、男女6人が織りなす新感覚のスタイリッシュコメディ!「先入観なしに観ていただきたいですね。観客を強引に引っ張っていくというよりスタンスのない映画なので。フワッとした空気感を楽しんでください」とともさかさん。9月1日よりキネカ大森ほかでロードショー
  • 衣装

     ・ワンピース fashionfactory / 株式会社グローバルファッションリソース03-5784-9591・ゴールドのブレスレット SHASHI / un dix cors 新宿ミロード店 03-3349-5693・右手 薬指のリング kOh / collinacolline03-5640-8116・右手 中指のリング ete / ete 青山店0120-10-6616

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト