気になる“あのコ”のシゴトーク/92

落合リザ「だって決めたから」

2012.09.20 THU


良い意味で“日本人離れ”している女性、なのかもしれない。大胆な行動力と負けん気の強さ。スラリと伸びた手足と整った顔立ち。落合リザさんは、エジプトのカイロ国立バレエ団のプリマドンナ。“自分の言葉を持っている女性” ――取材中、そんな印象が膨らんでいった。

「バレエもそうなのですが、私、そもそも人前に出ることが好きなんです。草刈民代さんのようにバレリーナから女優へ、という道筋にも憧れがありました。今は芸能活動を通して、エジプトと日本の架け橋になれたらとも思っています」

だからバレエの文化発信にも積極的だ。

「来月、本を出版する事になったんです。『プリマのバレエ・ストレッチダイエット』というタイトルで、小さいころに憧れてたバレエの演目からストレッチを考えたんです。『気分はプリマバレリーナ』で楽しくストレッチできますよ」

バレリーナになるキッカケは4歳の時。母親から「バレエとピアノ、習うならどっち?」と聞かれたのがすべての始まりだとか。その時は“両方”選んだそうだが、夢中になったのはバレエのほう。以来20年、バレリーナとして研さんを積んできた。でも好きで好きで夢中になった…わけではないらしい。負けず嫌い。それがバレエにのめりこむ原動力だった。

「最初に始めたのが、バレエはバレエなのですがリズミカル体操のようなもので、私はそれが『クラシックバレエだ』と思っていたんです。でも引っ越し先で新しい教室に入ったらまったく違うもので、ぜんぜんついて行けなくて。見かねたお母さんに『やめたら?』と聞かれたけど、絶対いつかみんなを見返してやると思って、追いつくために練習しまくって…」

くやしい。見返してやる。その繰り返しの末、16歳で単身モナコのバレエスクールに留学し、18歳でカイロ国立バレエ団に入団。21歳でプリマドンナ。才能ある女性の幸運にして順調なステップアップ――周囲にはそう映るかもしれないが、彼女に言わせると「描いていた人生計画通り」。そう言い切る言葉の裏には、彼女の「努力」が透けてみえる。幸運や才能だけで通用するような甘い世界じゃない。私は、狙って、その座を獲りにいったの。瞳の奥からそんな意志が感じられる。

「スケジュールを決めたからには守らないと気がすまないんです。やっぱり結果を出さなきゃっていう思いはありますからね。私の場合は親が自由主義で、外国語が話せないのをわかっていながら海外に行くことを許してくれたり、嫌なことがあって実家に電話してもすぐ切ったり(笑) 自分でやるしかなかったのが、私の性格の原点です。今の自分があるのはこのおかげ。感謝してます」

言葉も通じない国へ16歳の女の子が単身渡り、見知らぬ土地で自分を磨く。そして結果を出す。やはり並大抵の女の子にできることではない。

…とはいえ、彼女も23歳の女性。恋愛だってするだろう。質問ごと一蹴されるかもしれない、と思いながら好みのタイプを尋ねてみると、「さすが!」なお答え。自分への要求が高い分、男性への要求も高い…のかも?

「誠実でウソをつかなくて、顔が濃い人! 多くの日本の男性は、ドア開けてくれなかったり、荷物持ってくれないし…(笑)バレエでは男性にレディファーストがたたき込まれるからそう思うのかもしれませんけどね」(吉州正行)

  • 落合リザ

    1988年神奈川県生まれ。カイロ国立バレエ団、プリマドンナ。エジプトの休日は「友達と映画とかオペラ観に行ったり、オーケストラ聴きに行ったり。そういう娯楽はデモの数年前が一番楽しかったですね。カイロはみんな明るくて陽気で優しくて、のほほんとしたいい街ですよ」

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