ネパールの宮廷料理からポルトガルの郷土料理まで

世界のユニーク“ご当地鍋”

2012.11.01 THU


ギャコック 「ネパール料理はインド料理のようには辛くないんです」と田辺マネージャー。野菜中心でマイルドなヘルシー鍋は、極めて女子ウケが良さそうだ。隠し味は、ヒマラヤの行者ニンニク「ジンブー」で、ほのかな香ばしさをプラス レッサム フィリリ高輪 03-5789-2557 東京都港区高輪2-14-9-101
これからのシーズン、鍋料理こそ食卓の主役。日本の定番は数あるが、外国でも鍋は大人気メニューだ。そんな世界の鍋料理から、特に鍋の形に注目し、ユニークな4品を編集部がセレクト。提供する飲食店を取材した。

まずは、山岳の国ネパールの宮廷で食された「ギャコック」。「いまでも現地では一部のホテルやレストランでしか食べられない高級料理です」と、レッサム フィリリのマネージャー・田辺秀幸さん。銅鍋の中央に立つ筒に炭を入れ全体を温めるので、テーブルでもコンロ等が必要ない。具はたっぷりの野菜と羊やヤクの肉。現地ではこれを煮込むそうだが、ここではクセのない豚肉と鶏肉で代用。ヒマラヤ岩塩と20種類近いスパイスがベースのスープはほんのり甘く、優しい味わいだ。

続いて、台湾の庶民派鍋「石頭火鍋(スートーホーコー)」。特徴はごま油をたっぷり引いた石鍋で、まずは肉を焼き、食べている間に具と鶏ガラスープを投入。焼き肉と寄せ鍋で2度おいしい、というわけだ。「天然石の鍋は韓国の職人による完全オーダーメイド。遠赤外線でじっくり火を通すので、肉や魚介がやわらかく仕上がります。」と、SANKOUENの神長秀隆店長。

ドーム型の鍋が独特な「カタプラーナ」は、ポルトガル南部の郷土料理だ。少量の白ワイン以外は、具材のトマトや魚介の水分で蒸し煮にする。タジン鍋と同じ原理だが、銅製の鍋は熱伝導が良く、まんべんなく火が通りやすい。ヴィラモウラ銀座本店の店長・冨島潔司さんによれば、蒸すのは7~8分というが、そんな短時間でできるとは信じがたいほど、魚介の旨みがスープに凝縮している。

ラストはタイの屋台料理「チムチュム」。ナンプラーやレモングラス、唐辛子などを煮込んだスープは強い酸味と辛みがクセになりそう。クルン・サイアム自由が丘店では、唐辛子の種がたっぷり浮いた付けダレを用意。激辛マニア大満足のスパイシー鍋だ。

どの鍋をとっても、形もさることながら味も“和の鍋”では体験できないものばかり。今年の冬は、「◯◯鍋食べに行かない?」が、女子と食事に行く格好の誘い文句になるかも?
(小越建典/アバンギャルド)


  • チムチュム

    チムチュムはタイのなかでも刺激が強いイーサーン地方の郷土料理。スープだけ飲むとかなり刺激的だが、野菜などの具を入れると水分が出てマイルドになる。クルン・サイアム自由が丘店ではタイスキと両方楽しめるオリジナル鍋を提供。チムチュムと比べると、辛いはずのタイスキがマイルドに感じる

    クルン・サイアム自由が丘店
    03-5731-5445
    東京都目黒区自由が丘2-11-16
    エクセレンスビル2F
  • 石頭火鍋

    40年前、台湾を訪れた料理長が惚れ込んで、日本でも始めたというSANKOUENの石頭火鍋。ごま油でタマネギやニンニクと一緒に炒めた肉は、やわらかな塩味で予想外にさっぱりとした味わい。キモは企業秘密の「赤いタレ」だ

    SANKOUEN
    03-5280-1231
    東京都千代田区神田神保町1-5 島田ビル1F
  • カタプラーナ

    洗面器を2つ重ねたような鍋の形がおもしろい。エビやワタリガニ、アサリやムール貝などの魚介と、ホールトマトを蒸し煮にしている。「シメのリゾットまで食べなきゃ意味がない!」と冨島店長。具のアサリを少しだけ残して、シメに入るのがツウの食べ方だとか

    ヴィラモウラ銀座本店
    03-5537-3513
    東京都中央区銀座6-2-3
    ダイワ銀座アネックスB1F

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