気になる“あのコ”のシゴトーク/106

紫吹淳「与えられた仕事を確実に」

2012.12.27 THU


撮影:堀清英
紫吹淳さんは、元宝塚の花組トップスターだ。華やかな世界のなかでも、ごく一握りに与えられるスターの座。おおむね、小さいころから「なりたくて仕方ない!」という人によって争われるのが通例だというが、紫吹さんの場合は少し事情が違ったらしい。

「1回も(舞台を)観ないで入っちゃった。もともとバレリーナになりたかったんですが、身長がちょっと大きすぎちゃって。当時のバレエの先生のすすめに従って入ったものの、そもそも興味がなかったので、ずっと温度差を感じていました(笑)」

男役と女役、自分で選べるということも知らなかったほど。漠然と、宝塚=きびしいというイメージはあったが、そこは噂に違わず、入団当初はあまりモチベーションが高くなかった紫吹さんを大いに苦しめたという。だが、やがてその姿勢は変わっていく。

「お芝居のなかで主要人物をやらせていただいたときに、ちょっと興味が湧いたんですよね。それまでは『私は踊りたいだけなのに、意味がわからない』みたいな感じでしたが。入って6年目でようやく『面白いな』って」

努力が認められてスターの座に就いてからも、そして引退して女優道をまい進する今も、楽しんで仕事をするのは変わっていないようだ。たとえば新春に公演される舞台『ドリームジャンボ宝ぶね』への出演。シェイクスピアの喜劇『夏の夜の夢』を明治初期の日本を舞台にアレンジした、コントあり、歌あり、ダンスありの豪華な作品。紫吹さんは本作に、“篤姫”役で出演している。

「歌を歌うシーンがありますが、歌詞のなかに『ライバルは宮崎あおい』というところがあって、随所に面白いネタが仕込まれています。長いこと舞台をやっていますけど、コントがある舞台に出るのは初めてで。新鮮ではありますね」

与えられた仕事を着実にこなして足場を作ってきたという自負がある。

「基本的には、目の前にあるお仕事をひとつずつこなしていきたいと思っています。ただ、一番好きな舞台はもちろん、テレビにもどんどん出ているので、ジャンルを問わずいろんなことに挑戦したいと思っています。必要とされる限り、ずっとやっていきたいですね」
(吉州正行)

  • 紫吹淳

    群馬県生まれ。2001年月組トップスターに就任。04年3月『薔薇の封印−ヴァンパイア・レクイエム』を最後に退団、女優宣言。プライベートでハマっているのは「香りです。アロマポット的なものが部屋の外観を乱すようで置きたくなかったんですけど、よいのを見つけまして。石けんみたいな香りが好きです」
  • 『ドリームジャンボ宝ぶね』

    『ドリームジャンボ宝ぶね ~けっしてお咎め下さいますな~』少年隊・植草克秀が「PLAYZONE」ぶりにホーム青山劇場に帰ってくる!シェイクスピアの「夏の夜の夢」をベースにした、歌あり、ダンスあり、コントあり、レビューあり、何でもありの本作。「舞台が苦手な人でも楽しめる作品です!」と紫吹さん。1月6日(金)~13日(日)まで青山劇場で公演

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