担当エリアは東京ドーム1個分

月給12万!「人間カカシ」の仕事

2012.12.29 SAT


「人間カカシ」の時給は? 仮に勤務時間を10時間、20分に1回、1分間カウベルを鳴らしてヤマウズラを追い払うとすると、1日あたり実働30分。週5日勤務で約3.万円を稼げるなら日給6000円。実働時間ベースで時給換算すると1.2万円(笑) ニングル / PIXTA(ピクスタ)
「QOL(Quality Of Life)」を高める生き方が注目されています。趣味や家族との時間を犠牲にするぐらいなら、給与やキャリアはそこそこでいい。生活のトータルバランスを最重要視したいという願望とともに転職活動をされている方も多いと思います。

ただ、こういうことを言うと、「このご時世、そんなに甘いこと言ってられないよ」「生活重視といっても、お金がなけりゃ生活できないだろう」という現実的な方もいます。たしかに人生甘いものではありません。しかし、そんなに捨てたものでもありません。

今回は仕事を通じて得られる充実感・充足感を理由に仕事を選び、周囲から羨望の対象となっている方をご紹介します。ちょっと変わったお仕事ですけどね。

イギリス南部ノーフォーク州の農家で働いているフォックスさん(22歳)の仕事は「人間カカシ」です。そう、鳥や動物から畑の農作物を守る、あのカカシです。

大学で音楽と英語の各位を取得した彼は、卒業後すぐにこの仕事に就きました。晴れの日も雨の日も嵐の日も、派手なオレンジ色のコートを着て手にしたカウベルを打ち鳴らしながら、アブラナの畑にやってくるヤマウズラを追い払います。

「農場で人を探しているというので連絡してみると、『好きな本とデッキチェアを持っておいで』と言うんです。ヤマウズラが畑に現れたとき以外は、音楽を聴きながら自分の研究に打ち込むことができます。私よりもいい給料をもらっている友人たちは大勢いますが、『好きなことをやっていてうらやましい』とみんなうらやましがりますよ」

このように語るフォックスさん。気になる給料はというと、担当するエリアによって異なるようですが、4ヘクタール(およそ東京ドーム1個分)の担当エリアで週給250ポンド(約3万1000円)です。

月給に換算しても12万円ちょっとですね。高給取りとはいえませんが、とかく時間に追われがちな都会の仕事にくらべ、自由な時間を自分の意思で手に入れているフォックスさんのQOLは高そうです。

皆さんは地位や収入のためではなく、社会や生活の質を重視して自分自身が望む仕事に就いていますか? 転職を視野に入れている方、もしも転職サイトや人材紹介で「カカシ」の仕事を目にしたら、一度チャレンジしてみてはいかがでしょう。
(筒井健二)

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