美味しいお酒に出会いたい/第11回

実はセレブなお酒?「テキーラ」

2013.02.02 SAT


「テキーラにはライムなど酸味のあるフルーツが合いますね。バーに行くことがあったら『テキーラベースで今日のオススメフルーツを使ったカクテルを…』なんてオーダーをしてみるのもいいと思います」(NOKKTON高松さん)
テキーラはサボテンではなくリュウゼツランという多肉植物から作られている…。

いまさらこんな定番トリビアを得意げに披露しても「とっくに知っている」と思う人が多いかもしれません。しかし、テキーラというお酒についてそれ以上知っている方は少ないのではないでしょうか。

「まずリュウゼツランから造られたお酒のすべてが『テキーラ』であるとは限らないんですよ。たとえば同じスパークリングワインのカテゴリにあっても、フランス・シャンパーニュ地方で厳選して造られたものしか『シャンパン』と呼称できないように、テキーラも認証機関の基準をクリアした原料・製法によってメキシコ・ハリスコ州とその周辺で造られた一部のものだけがその呼称を許されています。それ以外はたとえ原料・製法が同じでも『メスカル』などと呼ばれます」(Bar NOKKTON 高松史絵さん)

へー、そんな厳密な定義のあるお酒だったんですか。映画のシーンからの思い込みですが、荒くれ者が一杯ひっかけるのがお似合いの、どこか粗野なところがある酒だと思っていたので意外。

「たしかに、お酒の強さを競うような飲み方ばかりイメージされる方もいますね。でもテキーラはそれだけのお酒ではないんです。“テキーラ”たる基準を満たしたもののなかでも、素材のこだわりや熟成度などにより品質、値段はピンキリ。1杯5000円もするようなプレミアムテキーラもあります。ウイスキーのようにストレートでゆっくりと、その深い味と香りを楽しむような飲み方もまた格別。実はハリウッドスターなど海外のセレブにも愛好者の多いお酒なんですよ」

それは意外でした。ではセレブに負けじと高級テキーラを一杯! …とは財布の都合でいきませんが、なにかおすすめはありますか?

「テキーラのような少しクセのあるお酒を知るには、カクテルを入り口にしてもいいですね。たとえば定番カクテル『マルガリータ』はいかがでしょうか? テキーラにオレンジリキュールとライム果汁を加え、シェイクしてつくります。実はこれ、ウォッカをベースに替えると『バラライカ』というカクテルになるんですが、マルガリータの場合はグラスのふちに塩をつけるスノースタイルという手法で作ります。ストレートで飲むときもテキーラにはライムと塩がつきもの。この組み合わせですから『おいしくないわけがない』と断言しちゃいます(笑)」

力強く推しますねー。では、ちょっと一杯。

ん~うまい、さっぱりしていて、ほのかに甘い。それにこの塩がまたいいですね。せっかくなのでもう一杯、別なオススメをおねがいします。

「そうですね…。では『マタドール』はいかがでしょうか。マタドールとは闘牛士のことですから名前は勇ましいですが、パイナップルジュースとライムで作る飲みやすいカクテルですよ。アルコール度数もマルガリータより低いですし。パイナップルジュースの甘さはありますが、しつこい甘さではないのでカクテルのうちでも飲みやすいものの一つとしてオススメできます」

景気良くショットであおって…、ウイスキーのようにちびちびと…、そしてカクテルで…。テキーラっていろんな楽しみ方のできる器用なアミーゴなんですね。いや、おみそれしました!

(宇都宮雅之)

※この記事は2012年2月に取材・掲載した記事です

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