3月はパンスターズ、11月はアイソン…

「彗星」天体ショー観察のコツ

2013.03.07 THU


2012年7月8日、石垣島天文台で撮影されたパンスターズ彗星。軌道上、肉眼観測のチャンスは今回が最初で最後なので、ぜひお見逃しなく! 撮影/石垣島天文台
昨年、大きな話題となった金環日食。当日は日本各地で早朝の空を見上げる人の姿が伝えられたが、じつは今年も注目の「天体ショー」が控えている。それが「肉眼による彗星観察」だ。

「今年3月10日に太陽に最も近づくパンスターズ彗星です。発見当初、肉眼で見えるほど明るくなると予測されました」

こう教えてくれたのは国立天文台の山田陽志郎さん。予測通りならパンスターズ彗星は3月10日の日没30分後、北西の空に現れ、その後1カ月にわたって観測できる。3月下旬からは日の出30分前の北東の空でも観測が見込めるという。

「彗星の動きは予測が難しく、パンスターズ彗星も今年に入って増光ペースが鈍ってしまいました。当初の予測よりも暗めのようなので、双眼鏡を使わないと確認が難しいかもしれません。ただ、彗星は『気まぐれな猫』にもたとえられ、急に明るくなることもありますので目が離せない天体現象といえます」(同)

では、観察する際の注意点やポイントはあるのだろうか?

「パンスターズ彗星は夕方、明け方ともに低空を通過します。よって、建物や樹木などの障害物がない、開けた空で観察しましょう。通勤で使う駅のホームなどから見るのもいいかもしれませんね」(同)

運がよければ帰路に就く夕方のホームから彗星が見える可能性もある。その時期だけは通勤カバンに小さな双眼鏡を忍ばせておくのもいいかもしれない。

「パンスターズ彗星を見逃しても、11~12月には同じく肉眼で見えるアイソン彗星が現れます。じつは天文関係者の間ではこちらの方が本命。太陽のそばまで近づくため、熱で消滅してしまう可能性もありますが、持ち堪えれば非常に明るく輝き、多くの人々の心に残る『大彗星』となるかもしれません」(同)

1年に2回もこうした彗星が現れるのはかなり珍しいとか。今年の春と秋は空を見上げる人が増えそうだ。
(榎並紀行/やじろべえ)


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