ウソをつく「オオカミ」と、推理する「村人」の戦い

心理ゲーム「人狼」の魅力って?

2013.04.02 TUE


プレイ風景。プレイヤーたちは会話の中からヒントを探し、人狼が誰なのかを推理する。勝利条件は、「村人側がすべての人狼を処刑する」、または「人狼側が村人と同じ人数になる」こと
半年ほど前から、「人狼」というゲームが20~30代の間で流行している。これは、2001年にアメリカで販売されたパーティーゲーム「Are You a Werewolf?」(汝は人狼なりや?)の略称で、ヨーロッパで親しまれていた市民とマフィアが争う伝統的なゲーム「Mafia」がそのルーツだ。

「人狼を簡単に説明すると、村人たちのなかに紛れ込んだ“人間の姿をしたオオカミ”を暴くゲームです。このゲームの大きな特徴は、会話が主体になること。役を決めるときのカード以外は道具を使いません。必要なのは、説得力やハッタリ、論理的な思考や観察力。なので、プレイヤーの個性によってゲーム展開が大きく変わるんです。様々なハウスルールがあり、人数によって役も増減します」と教えてくれたのは、おもちゃコンサルタントの児玉健さん(ドイツゲームスペース@Shibuya)。

人狼をプレイするには、ゲームの進行役である「ゲームマスター」を含め、最低でも10人ほどが必要だ。プレイヤーはカードを引いて、村人、預言者、ハンターなどからなる「村人チーム」と、人狼、狂人などからなる「オオカミチーム」に分かれる。オオカミチームは村人のふりをして捜査をかく乱し、村人チームは「人狼は誰なのか」を推理する。

「日本ではここ数年、謎解きイベントがブームになっていたり、リアルゲームが注目されていたりします。スマホやネットのソーシャルゲームが流行する反面、『バーチャルよりリアル』という風潮があるからかもしれません。また、今の20~30代は『金田一少年の事件簿』や『名探偵コナン』を読んで育った影響も大きいのでは?  実際、僕も“推理する”ということに憧れがありましたから」(児玉さん)

なるほど。実際、人狼ゲームにハマっている人の声を聞くと……。

「推理力・コミュニケーション能力が鍛えられる気が。社内外の人間を集めて、夜を徹して会社で人狼をしています(笑)」(34歳・システム営業)

「3カ月前に初めてプレイしてからハマりました。ゲームバーやインターネットで楽しんだり、人狼イベントに参加したりしています」(37歳・事務)

「ウソをつく友達の姿を見るのがおもしろい。『吊るす』『死体』などのブラックなワードがちりばめられるなど、ちょっと怪しい雰囲気のゲームなので、深夜にプレイすると盛り上がります!」(31歳・デザイナー)

「会話をしないとゲームが進まないので、初めて会った人とも自然に話せるのが面白い。『人狼合コン』なんてあったら楽しいかも」(26歳・ライター)

ちなみに、リアルな場にこだわらず、インターネットの掲示板やチャットルームで「会話」しながら人狼を楽しむユーザーもいる。また、自らプレイしなくても、「人狼ゲームを観る」という楽しみ方もあるそうだ。

「たとえば、プロの役者たちがステージ上で人狼をプレイする舞台『人狼 ザ・ライブプレイングシアター』は、開演10分前に役を決めるくじ引きをして、正真正銘の真剣勝負を繰り広げています。深夜番組で、芸人が人狼をプレイする番組もありますね。直近では、4月4日に人狼ゲーム番組『ジンロリアン』(TBS)が放送されます」(児玉さん)

メディアミックスにより、ブームが加速しそうな人狼ゲーム。まだプレイしたことがない人は、ゲームバーやイベントで一度は体験してみては?
(田島里奈/ノオト)

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