一人で自転車が作れるようになる

日本初の「自転車専門学校」が誕生

2013.06.13 THU


講師にはプロレーシングチームの監督や、現役の自転車職人などが顔をそろえている。これだけの規模で自転車を体系的に学べるのは、日本ではココだけ。業界からの期待も高いそう
ここ数年、「エコ」「健康」など様々な角度から人気が高まり、乗る人が増えている自転車。なんと今年4月には、渋谷に自転車専門学校が開校したという。その名も「東京サイクルデザイン専門学校」。すでに生徒たちが学んでいるというが、その内容はいかに? 同校コースディレクターの高橋政雄先生に聞きました。

「当学園は、自転車業界の即戦力になれる人材の育成を目的としています。自転車に関する知識や組立の技術、メカニックなどを体系的に学ぶことができる日本初の自転車専門学校です。当学園を卒業すれば、パイプ一本から一人で自転車が作れるようになりますよ」

主に自転車を作る技術を学ぶんですね。自転車が個人で作れるとは初耳でした。4月には54人の生徒が入学したそうですが、社会人でも入学できるの?

「基本的には週4日、昼間のコースなので、その条件で通えるのであれば社会人の方も大歓迎です。実際、今年の新入生の中には30代の方や会社を辞めて入学した方もいます」

熱意さえあれば、社会人でも通えるんですね。具体的にはどんなカリキュラムが組まれているのでしょう?

「ビルディング、メンテナンスなどを学ぶ2年制の『自転車プロダクトコース』と、それに加えてより専門的な知識を学ぶ3年制の『自転車クリエーションコース』の2つのコースを設けています。3年制では、企業とのコラボや展示会への参加などを通して、広い視野で自転車について学びます」

現在は、4月に入学した生徒たちが基礎を学んでいる真っ最中。授業では、溶接技術や人間工学、CADの扱い方などを幅広く学ぶ。メカニックの授業でママチャリを分解した際には、その技術の高さに生徒から「ママチャリなめてました」の声が続出したそう。専門的な技術を身に付け卒業した後は、どんな職業に就けるの?

「自転車メーカーや個人の工房、街の自転車店など、様々な進路が考えられます。日本の自転車産業では競技用ロードバイク関連の仕事が多いので、主にその方面での活躍が期待されます。また、競輪選手のビルダーへの道も開けます。現在、競輪選手は約3000人いますが、その一人ひとりにお抱えのビルダーがいて、ロードバイクを特注で作ったりメンテナンスをしたりするんです。これまで、ビルダーになるには弟子入りするしか道はなかったのですが、当学園が新たな窓口になることも考えられます」

現在の自転車ブームも相まって、専門知識を持った人材の需要は高いとのこと。なるほど。自転車業界では引く手あまたの人材になれそうですね! 「ここから新しい自転車文化を作っていきたいです。将来的には手作りの自転車や、フレーム自体をいじる若者が増えていったらうれしいですね」と高橋さん。自転車好きなら、一度チェックしてみて!
(船山壮太/verb)

※この記事は2012年6月に取材・掲載した記事です

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