日本1周ご当地不思議巡り/第9回

長野の長寿を支える食改さんとは?

2013.06.21 FRI


長野出身のR25世代も子供の頃は食べていたというゲテモノ(左からイナゴ、ザザムシ、ハチの子)。長寿の秘訣と関係があるかは不明…
本州の内陸部に位置し、隣接する県が8県と最も多い長野県。実は、全国でもトップクラスの長寿を誇る県なんです。厚生労働省の平成17年生命表によると、長野の平均寿命は男性79.84歳で全国1位、女性86.48歳で全国5位と、男性に至っては1990年以降、長野県がずっとトップの座を守り続けています。

また、人口10万人当たりの年齢調整死亡率(※年齢構成の異なる地域間で死亡状況の比較ができるように年齢構成を調整した死亡率のこと 出典:厚労省 平成22年)は、長野が男性477.3人、女性248.8人で、それぞれ全国で最も低く、やはり健康長寿の県であることは間違いなさそうです。長野県の健康長寿の秘訣は何なのでしょうか?


そこで、訪れた先は長野県庁にある健康長寿課。単刀直入に長寿の秘訣を伺うと、「食改さんの活動が活発なのが、一つの要因ではないでしょうか?」とのお答え。食改さんとは、厚労省の指定する健康講座を受講した「食生活改善推進員」のことで、その名の通り、食生活の改善指導など健康増進のための活動をする人のこと。

長野県内の食改さんによる平成22年の年間活動総人数(普及した人数)は119万2338人と全国の中でも断トツ一位。野菜中心の食事の訴求や塩を控えめにしたおいしい調理法の指導など、生活習慣病予防のための活動を積極的に行ってきているようです。その結果、長野県民の野菜摂取量は男女ともに全国1位(厚労省「国民健康・栄養調査」平成22年)を獲得。食改さんによる地道な活動が、長野の健康的な食生活を支えてきたことは間違いなさそうです。

また、長野県は65歳以上の高齢就業者率が全国1位(総務省「社会・人口統計体系」平成17年)と高く、“生涯現役”を標榜する高齢者も多いんだそう。元気の秘訣は仕事!と考える人が多数を占めるそうです。

さらに、「地域医療が発達しているのも、長野県の特徴かもしれません」と、健康長寿課の担当者。県東部の佐久総合病院では、「予防は治療に勝る」のスローガンを掲げ、全国に先駆けて八千代村(現佐久穂町)で全村民の健康管理および集団健診を実施。その成果が注目され、昭和48年より長野県全県での集団健康スクリーニングとして発展し、市町村や企業の健康診断を担っているそうです。また、ホームヘルパーという在宅介護に関する言葉も長野県で生まれたほど、家庭での介護も活発な様子。お年寄りも安心して仕事に励めるほど、地域密着型の医療や福祉が充実しているわけです。

食生活の改善によって、元気に働けるお年寄りが増え、なおかつ、地域医療が発達しているとは、長野が長寿の理由も納得です!
(長谷川浩史/梨紗)

※この記事は2012年6月に取材・掲載した記事です

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