女性に大人気…の秘密は曲だけじゃない

エロ系歌詞でも注目!ABCの世界観

2015.03.17 TUE


「激しいだけではなく、しっかりと歌メロが立ったヘヴィロックと伸びやかな唄声は、彼にしか生み出せない唯一無二の武器でもあると思います」と武市さん。歌謡曲要素も感じるメロディが、ロックユーザーだけではなく、多くの人の心に響いているようだ
2月末のオリコン&iTunes StoreのCDアルバムデイリーランキング。なみいる強敵を抑えて首位に立ったのはAcid Black Cherry(以下、ABC)なるアーティスト。ヴィジュアル系ロックバンドJanne Da Arcのボーカルyasuのソロプロジェクトだ。

今回発表されたアルバム『L -エル-』は、波乱の人生を送った一人の女性エルの「愛」をテーマに、その人生を綴ったコンセプトアルバム。3月9日付けのオリコン週間 CDアルバムチャートの発表では、早くも11万枚を超え、2週連続でTOP10入りするなど好調なスタートを切っている。

初めてその名前に触れた人も少なくないはずのABC。若い女性を中心にしたその人気の秘密はエロ系の歌詞にもあるという。たとえばどんな歌詞があるのかご紹介しよう。

●「Baby Baby ほら優しくここに触れてごらん 欲しいモノがわかるから “強欲”(グリード)? そんなのいらない」(「Greed Greed Greed」from『L -エル-』)

●「インキュバス 痛いじゃない 私を犯すなら 過去は魅せないでよ
せめて 夢くらい いい夢にして
止まないフラッシュバック ねぇどうせ犯すなら 壊れるくらい快楽を」
(「INCUBUS」from『L -エル-』)

●「溢れだしちゃう場所に触って アイツよりSな言葉で もっと変身させて 目をそらさないで」(「ピストル」from『2012』)

●「Don’t stop kiss me! でも許せない・・・・AH~中に出して!
Black Cherry・・・濡れて堕ちて     
私の中へ種を残して! 」(「Black Cherry」from『BLACK LIST』)

●「髪に・・・首に・・・舌に・・・子宮に・・kiss してない場所はない
触れて噛みついて傷をつけて・・その唇で」(「scar」from『BLACK LIST』)

最新アルバムはもちろん、過去のアルバムからもセレクトしてみた。「Greed Greed Greed」からは激しいSEXシーンが、「Black Cherry」の“私の中へ種を残して!”などの表現からは女の“本音”が読み取れる。

とはいえ、女性に聴かせたら、一見引かれそうにも思えるこれらの歌詞。女性にウケている理由はなんなのか。ABCとも関わりの深い音楽ライターの武市尚子さんに聞いてみた。

「女性以上に女性の本音を見事にとらえている表現に惹かれているのだと思います。歌詞を書いているyasu本人が男性であるからこそ、女性の本能や業、愛憎などが客観視できているのではないでしょうか。エロい表現が強調されてしまいがちですが、yasuのエロは卑猥なエロではありません。その裏には、複雑な心理描写が隠されているんです」

彼自身の実体験が歌詞にも活かされているのではないかと思うこともあるという武市さん。「その“リアルな痛み”に女性は共感し、そこに自分を重ねるのではないか」とも分析する。女性の内なる心は、女性ではなく男性であるABCの歌詞から学べるのかもしれない。

「客観的に書かれている女性目線のyasuの歌詞は、ほぼ完璧に女性心理をとらえていると思います。男性には、その言葉の裏側にある女性心理をしっかりと理解して、恋愛の駆け引きに役立てていただけたらなと(笑)」

女性の内なる「エロ」を引き出すのも男性に求められるテクニック。ABCを聴いてみれば恋愛巧者になれるかも?

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