本場の味を、本場のスタイルでお持ち帰り

歩きながら食べられる激安ピザ

2015.10.29 THU


持ち帰りにせず、店内飲食にするとこのような感じ。このクオリティで380円! 撮影:うぬまいちろう
今でこそ、あちこちで見られるようになった500円以下の激安ピザ。その先駆者である「センプレピッツァ」の第1号店として2011年に出来たのが、ここ「センプレピッツァ高円寺店」だ。

メニューは各種あるものの、ここは「ナポリピッツァの原点」とメニューにある、最もシンプルかつ、一番お安い「マリナーラ」(380円)を頼まずにはおられますまい。念のため言っておきますが、1ピースの値段でなくて、25cmのホールサイズのお値段ですよ、これ。

ひっきりなしに客が訪れるレジカウンターの向こうは、すぐ厨房。焼く直前の冷凍ピザが工場から送られてきているのだろうと思いきや、注文が入ってから、生地をのばし、ソースを塗ってトッピング。そして、石窯へ入れられたピザは徐々に生地が膨らんで…。そんな一連の調理の様子が間近で見られるのだから、3分ほどの待ち時間も苦になりません。

さて注文のピザ「マリナーラ」は、トマトソース、オレガノ、ニンニク、バジルのみのピザ。ピザにつきもののチーズがないのは、安くするために省かれてしまったわけでなく、そもそもそういうピザであることを先にお伝えしておきましょう(もちろんチーズタップリのメニューも別にある)。

なんていいつつ、宅配ピザのチーズどっちゃりを見慣れているので、ぱっと見の違和感は正直あったわけですが、まずは一口。あれ、うまい! チーズなどトッピングの味に口が埋め尽くされない分、トマトソースの味と生地の風味がよくわかる。具がないから、無理にホメるところを探しているってわけじゃないですよ。生地を選べる宅配ピザですら、「生地の味」についてはあまり意識しないですよね。トッピングの味に占領されてその余裕がないというか。でもこれ、生地がうまいんだ。

「焼く直前に生地をのばしていますからね。出来立てはもちろん、少し冷めても美味しく食べられるはずです。センプレピッツァのモットーは、多くの人に本場スタイルのピッツアを食べていただくこと。低価格ではありますが、手間と素材を惜しみません」(店長の市川さん)

なるほど、そもそもイタリアのピザも特別な時に食べる高価なものではなく、庶民の味だというから納得。なお、高円寺店のみにあるというテイクアウトのスタイル「4つ折りサービス」も、本場イタリアにならったものらしい。これは、その名の通りピザを4つ折にしてアルミ箔で包んでくれるというもの。25cmフルサイズのピザを、歩きながら食べられるというのは面白いですね。

「元々は高円寺名物の阿波踊り、大道芸を見ながら食べ歩きできるスタイルとして提案したものです。今ではお客さんの1割に『4つ折りサービス』を利用いただいている感じですね」(市川さん)

阿波踊り、大道芸だけでなく高円寺は商店街めぐりも楽しい街でもあります。こんなピザを片手に散策を楽しんでみてはいかが? 注意点としては…なにせフルサイズのピザ、これだけでかなりお腹がいっぱいになってしまい、ほかのお持ち帰りグルメの食べ歩きが難しくなること、ぐらいですかね。
(宇都宮雅之)

■東京近郊お持ち帰りスポット第3回

  • 鮮やかな手つきでピザを作り上げていく姿に見とれているうち、あっというまに完成。窯の前はかなり暑いらしい
    イラスト:うぬまいちろう
  • 持ち帰りで四つ折りを選択するとこうなる。歩きながらガブリとやるならこのスタイルで。折りたたまずに箱に入れてもらうのも可(要箱代)
  • 店舗外観。道路側はガラス張りで、中の様子がよくわかる

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