インデペンデンス・デイ、ファインディング・ニモ…注目作多数

続編が製作されるまで時間がかかった映画TOP10

2016.08.29 MON


来年10月、SF映画の金字塔『ブレードランナー』(1982年)の35年ぶりとなる続編が全米で公開。ハリソン・フォードが主人公リック役で続投する。日本では11月に全国公開 ※画像はコンセプト・アート(提供:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント)
この夏は6年ぶりの『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』に始まり、20年ぶりの『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』、13年ぶりの『ファインディング・ドリー』など、“シリーズ2作目” の続編映画が次々公開された。実はここ数年、久方ぶりの第2作(続編)の製作が相次いでいるのだ。そこで2000年以降に製作された“シリーズ2作目”の中から、長期スパンで製作された続編映画10本を編集部でセレクト。その理由とともにランキングで紹介しよう。

■続編製作まで時間がかかった映画TOP10

(選定条件:2000年以降に製作された劇場用作品。期間は製作国での公開日をもとに算出。1作目の世界観やストーリーを引き継ぎ、1人以上キャスト(ボイスキャスト含む)が続投した作品からセレクト。スピンオフ作品や第2作から第3作への続編 などは除外。年数は製作国での公開年)

1位 28年ぶり『トロン:レガシー』(2010年)


世界で初めて全面的にCGが使われた作品として話題となったSFアドベンチャー『トロン』(1982年)の20年後の世界を描く。前作は意欲作ながら映像技術面で課題が残ったが、その後3Dなどの技術革新が進み、当時できなかった映像表現が実現可能になったことで続編が企画された。

2位 23年ぶり『ウォール・ストリート』(2011年)


冷酷な敏腕投資家と若手証券マンの投資バトルを活写した前作『ウォール街』(1987年)に引き続き、オリバー・ストーンが監督。続編公開時のインタビューで「前作では1980年代の金融自由化をテーマに描きましたが、2008年にリーマンショックが起きたので2作目を作るタイミングだと思いました」と製作理由を語っている。

3位 20年ぶり(20年と3日)『GONIN サーガ』(2015年)


1作目は闘う男を描いたバイオレンスアクション『GONIN』(1995年)。1、2作目ともにメガホンをとった石井隆監督いわく「諸事情により状況が激変し、巻き込まれる形で封印状態になったため続編企画を通すのに時間がかかった」そう。(注:シリーズとしては1996年の『GONIN2』が公開されたが、スピンオフ的扱い。1作目のその後を描いた正統な続編はこちら)

4位 20年ぶり(19年と358日)『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』(2016年)

 
前作のSFパニック『インデペンデンス・デイ』(1996年)を監督したローランド・エメリッヒは、1作目で完結したと考え続編製作の意志はなかったが、『2012』(2009年)を手がけた際に技術革新を実感。20年目の節目に、「新しい世界を作り出せるかも」と思いを新たにしたそう。そして若い世代にバトンを渡す役割になればと考え続編を製作。

5位 20年ぶり(19年と333日)『帰ってきた Mr.ダマー バカ MAX!』(2014年)


続編のきっかけは、前作のドタバタコメディ『ジム・キャリーはMr.ダマー』(1994年)を監督したファレリー兄弟のもとに、主演を務めたジム・キャリーから「続編を作ろう!」と電話がかかってきたこと。それまでTwitterなどで前作ファンから多数の続編リクエストをもらっていたジムは、たまたまテレビで放映されていた1作目を観て重い腰を上げたそう。(※シリーズとしては『Mr.ダマー2 1/2』(1997年)、『新Mr.ダマー ハリーとロイド、コンビ結成!』(2003年)があるが、1とは内容が異なるため除外)

6位 14 年ぶり(14年と137日)『ズーランダー2』(2016年)


ベン・スティラーがファッションモデルに扮したコメディ『ズーランダー』(2001年)は9月28日に全米公開。監督・脚本も兼任したスティラーは、続編製作に時間がかかった理由を「続編の意思はあったけど、前作がヒットしなかったからね」と説明。9月11日の同時多発テロ直後に公開となったコメディ映画ゆえの苦戦を語ったが、長い年月をかけて物語をブラッシュアップさせ、続編公開にこぎつけたそう。(※「2」は日本未公開。この夏ブルーレイ&DVDが発売された)

7位 14年ぶり(14年と11日)『氷の微笑2』(2006年)


シャロン・ストーンをスターダムにのし上げたエロティック・サスペンス『氷の微笑』(1992年)は、続編企画はあったものの相次ぐトラブルで延期続きに。脚本に納得がいかない主演のマイケル・ダグラスが降板後、監督のポール・バーホーベンも続投せず。いずれも代役が決まらず、やむなく続編中止を決めたMGMスタジオをシャロンが訴え裁判になるなど迷走した。

8位 14年ぶり(13年と331日)『マイ・ビッグ・ファット・ウェディング2』(2016年)


ギリシャ人の結婚観を題材にしたロマンテック・コメディ『マイ・ビッグ・ファット・ウェディング』(2002年)は低予算ながら大ヒットとなったが、ハリウッド式の利益配分に不満を持ったキャストと制作会社から提訴され長期戦に。だが10周年記念のブルーレイ&DVD製作で関係が好転し、続編企画が再スタート。

9位 13年ぶり『ファインディング・ドリー』(2016年)


ディズニー/ピクサーアニメ『ファインディング・ニモ』(2003年)から13年。監督のアンドリュー・スタントンは続編を作るつもりはなかったが、2012年の3D版を制作する際に「ドリーの問題を解決していない」と気づき続編製作を決意。

10位 10年ぶり『X-ファイル: 真実を求めて』(2008年)


前作の超常現象の謎を追った『X-ファイル ザ・ムービー』(1998年)は、テレビシリーズの劇場版。テレビ版は主演のデビッド・ドゥカブニーとの契約問題も影響してか2002年にシリーズ9で放映が終了している。その後、企画・制作総指揮のクリス・カーターとドゥカブニーの話し合いがまとまり、続編製作。

契約関係のトラブルで紆余曲折したり、年月が経ったことで状況や考え方が変わったりと、それぞれにドラマがあっての続編公開だったことがわかった。この他にも、『猟奇的な彼女』(2001年)の続編『猟奇的な2番目の彼女』(15年ぶり・日本公開未定)や、『グリーン・ディスティニー』(2000年)の続編『ソード・オブ・デスティニー』(16年ぶり・Netflixでオリジナル映画として世界配信)など、長期化の理由が明らかにされていないこれらの作品にも何らかの“歴史”がありそうだ。

今後は、すでに撮影が始まっている『ブレードランナー2』(2017年)や『トレインスポッティング2』(2017年)のほか、1964年公開の前作から54年ぶりとなる『メリー・ポピンズ2』(2018年予定)、『トップガン2』(未定)など大作の続編企画も着々と進行している。※タイトルはすべて仮題

慢性的なコンテンツ不足と言われる映画界では、過去のヒット作のリバイバルが常に検討されている。昔観てファンになった映画の続編が観られるのも、そう遠くないのかも。
(足立美由紀)

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