ホームレスの自立を支援する雑誌

月2回刊になった「ビッグイシュー」って何だ?

2004.10.14 THU

しばらく前、ハローワークに通ったことがある。新宿西口にあるそこには、もう1年以上も通っているオヤジたちがゴロゴロいて、このままでは路上暮らしも時間の問題だと暗い顔で呟いていた。

04年7月は4.9%、男性だけで見れば5.3%と、再び上昇傾向に転じた完全失業率。相変わらず、キビシい状況は変わらない。ホームレスも増えこそすれ、減ったという話は聞いたことがない。いったん家を失った人間が仕事を手にして立ち直れる確率は、ごくわずかでしかないのだ。

「ビッグイシュー」は“ホームレスの仕事をつくり自立を応援する”雑誌。書店では売られず、ホームレス自身の手によって街頭で販売されている。販売者登録を済ませると同時に10冊が無料で支給され、その売り上げで、以降は90円で仕入れて200円で販売。1部売れば、110円が収入になるシステムだから、がんばって売れば売るほど暮らしがラクになる。

炊きだしなどのボランティア活動も大切だが、生活を支える仕事がなければ脱ホームレスは困難。「ビッグイシュー」は施しではなく仕事を通じての社会復帰をサポートしようという発想で創られたメディアなのである。もともとはイギリスで創刊され、日本版は03年にスタート。このたび1周年を記念し、月刊から月2回刊(本家イギリスは週刊)になった。常連の購読者が多いだけに「月2回になったことで収入が増えるんじゃないか」と販売者も期待を高める。

「いまはまだ公園で寝泊まりしてますけど、貯金がたまったらアパートを借りたい。仕事のないホームレスには戻りたくないんです」(銀座地区の販売者)

都内の販売者数はまだ少ない。彼らが食える状況を作れば、他のホームレスもやってみる気になるだろう。表だった宣伝をしていないこともあり知名度はいまひとつだが、ターミナル駅付近では見かけることもあるはず。気がついたら応援するつもりでぜひ1冊購入して欲しい。

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