“今”が一目でわかる

未来地図に世界「知」図…地図帳が異例のヒットを連発

2004.10.21 THU

「六本木ヒルズ」「丸の内OAZO(オアゾ)」をはじめとする再開発ラッシュで、東京が目まぐるしく変貌している。これに着目し、「いつ、どこに、何ができるのか」、その未来を予測した地図帳『東京・首都圏 未来地図』(成美堂出版刊)が人気だ。

「都内を中心に33地区に分け、大型施設などの開発予定地を、完成予想図のイラストを多用しながら地図上に表示しました。自分の住んでいる地域や勤務地など、身近な場所がどう変わるか、一種の雑学として知りたいと思う人が多いようです」と語るのは、同誌編集長の広瀬啓二さん。

地図と雑学を結びつけるこの試み、実は広瀬さんは2年前に発行した『今がわかる時代がわかる世界地図』で成功させている。1年で5万部売れれば大成功という地図業界で、改訂版を含め2年弱で31万部の“偉業”を達成したのだ。「世界の軍事費」「世界の消費税率」など、時事問題を軸に様々なテーマを設け、世界地図に各テーマの統計データを表示させた。従来の地図帳の在り方をガラリと変えたのだ。

「米同時多発テロが起きた時、中東各国の正確な位置や、紛争の背景などを知らない人は多かった。知っているようで知らない情報を、地図上で場所を確認しながら把握できればと思ったんです」(広瀬さん)

雑学としても楽しめるこの“情報地図”の成功を受け、地図出版最大手の昭文社は昨年『なるほど世界知図帳』を発売。時事問題はもちろん、犬の出身地、血液型分布、ワイン・お茶・コーヒーの産地など47もの多様なテーマで勝負し、25万部の売り上げを突破した。改訂版では、アテネオリンピックや米大統領選など、より“今”を反映する情報を紹介。全体図から詳細図への引きやすさ、見やすさを徹底させるなど“地図専門”ならではの工夫も随所に盛り込んでいる。

再開発ラッシュに負けぬ、新タイプの地図帳の勢い。次にどんな斬新なアイデアが飛び出すか注目したい。

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