日本語版だけなのに世界で愛読されてる?

NASAでも使っている『理科年表』がスゴイ!!

2006.01.05 THU

ニューヨーク・タイムズの「2005年の本ベスト10冊」に選定された村上春樹の『海辺のカフカ』など、世界で愛読されている日本の本がある。もちろんいずれも現地の言葉に翻訳されたもの。しかし、日本語版しか製作されていないのに、世界中で読まれている本があるのだ。それが丸善株式会社が発行している『理科年表』。

『理科年表』は、暦・天文・気象・物理・化学・地学・生物・環境に関する最新のサイエンスデータを掲載している専門書だ。「自然界の辞典」という異名を持ち、主に研究者や学生が使用している。歴史は古く、初版が発行されたのは大正14年。その後も毎年のように最新版が制作され、平成18年度版で79冊目になる。累計で250万部も売れている隠れたベストセラーなのだ。

でも、こうした本は海外にないの?

「アメリカにはスポーツの記録などを掲載したデータブックならあるんですが、研究者が使えるようなものはないそうです。日本の研究者が海外に持ち込み、クチコミで広がってるようです。NASAや中国の清華大学などでも使われていると聞きますよ」(編集部・三井正樹さん)

な、NASA! それはスゴイ!!

「いや、うれしさよりも、正直言ってプレッシャーの方が大きいですね。教科書やテレビ番組などで引用されることも多いですし、間違ったデータを掲載したとなると、一大事ですから」(同)

約30名の監修者と、さらに100名近い協力者や研究機関によるチェックを何度も受けて、ようやく完成する。急きょ最新のデータが発表された場合やミスが見つかった場合には、印刷の輪転機を止めることもあるとか。

そんな苦労の末に作られる『理科年表』だが、動物の血圧なんかも分かったりして専門家でなくてもけっこう楽しめる。あなたも一冊どう? ちょっとしたウンチクのネタに使えるぞ。

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