良くなっているような気はするけど…

デジタルリマスタリングの再発盤は“買い”?

2006.04.20 THU

再発売されるCDやDVDのパッケージでよく見かけるのが“デジタルマスタリング”や“デジタルリマスタリング”なんて言葉。“ハイテク技術”感は伝わってくるんだけど、そもそもオリジナル盤も持ってるしなぁ…。なんて人、多いんじゃない? そこで、日本でトップクラスのマスタリングエンジニアである〈バーニーグランドマンマスタリング〉前田康二さんにデジタルリマスタリング盤の魅力を聞いてみた。

「過去のCDをそのまま発売すると、そのときに流行っている音楽などの時代背景や、アーティストが持つ現在のイメージに合わないことがあります。そこで、たとえばR&Bが流行っていたら低音を強くしたり、派手な音楽が流行っていたら明るい雰囲気に調整するといった作業を、アーティストイメージや当時の印象を損なわずに行うのがリマスタリングです」

昨年リリースされた平井 堅のベスト盤は前田さんがリマスタリングしている。

「平井さんはデビューして10年経っています。そこで、今回のベスト盤では全曲リマスタリングしています。当時のシングルと、ベスト盤を聴き比べるとかなり違って聴こえると思いますよ」(前田さん)

古いフィルムをDVD化する際にも細かい傷を補正したり、補色するといった作業が行われる。さらに、映像にも流行があり、その点も考慮して調整されている。効果はオリジナルと比べれば一目瞭然だ。

オリジナルをデジタル機器でマスタリングする場合がデジタル“マスタリング”。デジタルマスタリングされたものを再調整したものがデジタル“リマスタリング”となるが、音や映像を時代性に合わせて調整するという意味では同じといっていい。

というわけで、これからはデジタルリマスタリングされたCDやDVDを単なる再発モノと思ってスルーしないでほしい。オリジナルと比べることによって、その作品が持っている魅力を再発見するなんてこともできるはずだ。

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