『華麗なる一族』が話題沸騰中!

人間的な経験値を上げるため山崎豊子の5作品を読んでみた!

2007.02.01 THU



撮影/BLOCKBUSTER
『華麗なる一族』が木村拓哉主演でドラマ化され、大きな注目を集めている作家・山崎豊子。直木賞も受賞している超ベテラン作家だ。

山崎作品といえば『白い巨塔』や『沈まぬ太陽』などの社会派小説が有名で、これまでもたびたび話題になってきたが、その根強い人気の理由はどこにあるのだろう?

「読者層の中心は、団塊世代のビジネスマンや経営者など、経験値の豊富な大人たちです。その社会経験のひとつひとつが、人間社会の裏側を描き出す山崎作品のディテールと共鳴し、感情移入できるからではないでしょうか」と教えてくれたのは、山崎豊子の編集担当である新潮文庫の中村氏。

確かに『華麗なる一族』なら銀行、『白い巨塔』なら病院など、物語の舞台となっているのは身近なのに奥の深そうな世界ばかり。その内部を徹底的に取材し、そこに生きる人間たちの姿を圧倒的な生々しさで描き出す。これが山崎作品の大きな特徴であり、読者を魅了するポイントなのだとか。

我々R25世代も、そんな作品に触れて人間的な経験値をアップしたい! そんな想いで、実際に代表的な5作品を読んでみた。

話の内容はランキングに譲るとして、とにかく驚いたのが人間描写の圧倒的なリアリティ。銀行の買収劇の裏で行われる駆け引き…老舗の遺産相続をめぐる三姉妹の血なまぐさいやり取り…。実際に経験したことはないものの、そこに描かれる人々の言動がいちいち生々しく、自分もそこに居合わせているかのような気分に…。

「そこが小説の醍醐味ですからね。徹底的な取材で得たスキャンダラスな素材を、優れた想像力でドラマに仕立てるのが山崎さんの真骨頂。文章を追えば、登場人物たちの気持ちを追体験できるはず」(中村氏)

どんなニュースにもそこに至るまでの経緯は必ずあって、人々の積み重ねたやり取りや判断の結果なのだ。山崎作品は、ニュースの消費的な処理に慣れてしまった我々に、そんな大切な真理を教えてくれるような気がする。


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