そろそろ春闘の季節ですが…

高度資本主義の現代から、『資本論』著者・マルクスへの手紙

2007.02.15 THU



写真提供/AFLO
拝啓、マルクス様。貴方がこの世を去ってから、1世紀以上もの月日が流れましたが、僕たちは相変わらず資本主義社会を生きてます。貴方がご存命のころと比べて、資本家の方々も、僕たち労働者(今はサラリーマンと呼ばれる人たちが多いですが)に対してそれなりに気を使ってくれるので、それほど居心地は悪くありません。

貴方は、主著『資本論』において、資本主義の始まりから、発展、没落までを分析しました。資本主義は没落どころか、ますます発展しているようです。大多数の僕たちサラリーマンは、やはり労働力を売って生活してます。貴方はこんなようなことを言ってましたね。

「労働者は、いくら頑張っても、その働きに応じた賃金をもらえない。その労働の超過分は資本家の懐に入る」「より効率よく儲けるため、資本は集中して社会的な存在になるが、資本家の目的が儲けであることは変わらない」「資本主義の発展は、資本家が自由に利用できる人間を作り出す」

アレ? 意外に現代に似ているような部分もありますね。成果主義の流れもあるけど、サービス残業はまだまだ当たり前。M&Aが効率化を優先しているならリストラもやむなし。自由に利用できる人間とは、ある意味、簡単に切り捨て可能な労働者のことですね。最近の日本では、格差社会なんていわれる問題が議論されてます。

今、日本は、好景気だそうですが、それを実感している人は1割もいないといいます。それもそのはず。ここ5年、景気は拡大しているのに、一昨年までサラリーマンの所得は減っていて、個人に対しての税金は上がっています。やるせないですが、資本家と労働者は、妥協点を探りあいながら資本主義を存続させていくでしょう。共存共栄ってやつですね。双方とも丸くなりました。貴方は、今の世の中をどう眺めているのでしょうか。その声が聞けないのが残念です。それではまた。―敬具。


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