ウソから知るマコト!?

「不知火=ふちび」の『ウソ読み辞典』って何だ?

2007.03.01 THU



イラスト:後藤亮平(BLOCKBUSTER)
「灰汁」という字に出会ったとする。これを「あく」と読めれば問題ないのだが、読み方がわからない場合、おそらく「はいじる」と入力して「灰汁」と書き、ネット検索などで調べる人が多いのではないだろうか。

こういう「ついやりがちなデタラメ調べ」を、そのまま辞書にしちゃったのがこの『ウソ読みで引ける難読語辞典』だ。こんなユニークな辞書を作ったきっかけとは?

「難読漢字って、ネットでも辞書でも、読めないから調べづらいんです。漢和辞典にしても、画数や音訓、部首で引くわけで、それ自体が難しいから、あきらめちゃう人も多いと思います。自分の適当な読みで引ければ便利なのに…と思ったのがきっかけですね」と答えてくれたのは、辞書の監修を務めた東京女子大学の篠崎晃一教授。

巻末には、3000語の難読漢字に対し、ナント5000以上のウソ読み索引がついている。例えば無花果も、「むかか」というウソ読みで引けてしまう。この機能は、読めない人にとってかなり便利な代物だ。

「そもそも読めないから辞書を引くわけですよね。ウソ読みをする人が多いなら、それもひとつの手がかり。あきらめず好奇心を持って調べてくれればと思っています」

間違いや勘違いをデータベース化するなんて、まさに逆転の発想だ。これはたくさんの学生に難読漢字を読ませ、出てきたウソ読みを分析してまとめたものなのだとか。なかにはつい笑ってしまうものや、妙に共感してしまうウソ読みもあって、そこを読んでいるだけでも十分に楽しめる内容に。

「電子辞書やネットでも使えるようになったらもっと便利。ウソ読みの精度(?)も上がるし、飲み屋のメニューに読めない料理があってもこっそり調べられます(笑)」

今はネットで調べる時代。もちろん知識は大事だけど、いかに情報を引き出すかという技術もまた大切なこと。ウソ読みをひとつの検索技術として活用したこの辞書は、我々に発想のヒントを与えてくれるような気がする。


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