IT長者がタニマチに!?

ボクシング世界ライト級チャンプ小堀選手を支えた個人サポーターの正体は?

2008.06.13 FRI


ニカラグアのアルファロを倒し、見事にベルトを奪取。左端の萩森氏は、数千万円ともいわれる今回の興行赤字について、「次の興行で償却? あまり考えていません。今僕らの手元にベルトがある。それで十分です」と、じつに男前なコメント!
去る2008年5月19日、小堀佑介が3ラウンドTKOで世界タイトルを奪取した。世界的に層が厚いライト級では、これがガッツ石松、畑山隆則に続く史上3人目の快挙だ。内容もダウン挽回の逆転劇という熱さで、場内は大いに沸いた。

この試合にはじつは、もうひとつ大きな話題があった。今回の興行、小堀選手の個人サポーターが手掛けたものなのだ。タニマチという存在が古くからなじむ相撲ではともかく、ボクシングでは個人がマッチメイクから諸経費まで面倒を見るのは前代未聞。

さっそく今回の興行プロデューサー、萩森健一氏を直撃した。

「ボクシングは具志堅用高さんの時代から観ています。ある日たまたま観た試合で、小堀の資質に圧倒されたんです。手数が出るし、動きが柔らかい。タフネスで知られる相手をあっさり倒しながら、まだまだ実力のすべてを発揮していない印象すら受けました」(萩森さん)

萩森氏はすぐに小堀選手に手紙を書き、経済的な支援を申し入れたという。ボクサーは他に仕事を持っているのが通例だから、これは当人にとっても渡りに船であったはず。ほどなくして萩森氏は、入場時に用いる幟(のぼり)や垂れ幕の制作、ホームページやファンクラブの運営などを担うことになった。

そんな期待に応えるように、圧倒的な実力で勝ち続ける小堀選手だったが、世界挑戦はなかなか実現しない。競争率の高い階級だけにやむを得ないことながら、当人は競技を続ける意欲を失いつつあったという。

「そこで昨年の5月、彼と約束したんです。なんとか世界に挑戦できるよう努力するから、1年だけ真剣にボクシングに打ち込んでほしい、と。(今回対戦した)アルファロはタイプ的に絶対に噛み合う自信がありましたから、もうお金の問題ではなく、小堀を世界タイトルマッチの舞台に上げることが最大の目標でした」(同)

試合実現のため、プロモーターの国際ライセンスを取得し、海千山千の海外プロモーターを相手に粘り強い交渉を続けた萩森氏。ファイトマネーや会場使用料ほか、億にも迫るといわれる必要経費をすべて個人で賄った。

そんな萩森氏、本業はソフトウェア開発や不動産業を営む実業家。「相場で勝負するのが好き」と語る氏は、小堀佑介という銘柄に情熱を注ぎ込み、見事な勝利を収めたわけだ。

内藤や亀田に話題が集まるなか、「著名選手をみんな集めて興行をやりたいですね」と夢を語る。まずは今夏に予定する小堀選手の初防衛戦に注目!

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