武士道とはちょっと違うらしい

「騎士道」ってどんな精神?西洋甲冑騎士団に聞いてみた!

2008.06.20 FRI


鉄製の西洋甲冑で全身を覆い、本気で戦う「へヴィコンバット」のテクニックは、中世の技術書などから再現されている。盾や鎧がぶつかりあう音は異様なド迫力だ。甲冑は海外から輸入したもの以外に、メンバーが自ら手作りしたものも多い
日本男児がイメージする戦士の精神といえば、質実剛健な武士道。では、欧米人にとっての「騎士道」ってどんな精神だろう? なんとなく貴族っぽくて優雅な感じだけど、イマイチよくわからない。

そんな疑問を抱えていたところ、日本で中世の騎士道や文化を再現している団体があるとの情報をキャッチ。メインの活動内容は、本物の西洋甲冑(かっちゅう)に身を包み、長剣や盾をもってガチンコで戦う格闘競技だという。こ、これは直接見に行かねば!!

と、やってきたのは東京・目白にあるイベントスペース。騎士たちが集うお城をイメージした空間内で、出迎えてくれたのはアメリカ人のジェイ・ノイズ氏。日本で中世文化再現団体「アヴァロン」を立ち上げた一人だ。

「日本の武士と西洋の騎士は、封建制度の戦士階級という立場は同じですが、騎士にはキリスト教を元に発達した独自の倫理観があり、たとえ主君の命令であっても、その倫理に反するならば背くことが美徳とされます。騎士はとてもパワフルな存在だからこそ、自分の行いが崇高な倫理に反していないか、常に自らに問いかけ、自ら判断する精神が重視されてきたのです」

それゆえアヴァロンの戦闘訓練では、定められたルールのもとに戦う二人の間に、判定を下す審判は存在しないんだとか。

「ジャッジは戦っている本人たちが行います。もしCHIVALRY(騎士道精神)に反する行いをすれば、自分と対戦相手の名誉を大いに傷つけます。他の騎士から非難されるだけでなく、なにより大切なレディからの祝福も受けられなくなりますね(笑)」

騎士道においては、レディ(婦人)の存在がとても重視されている。「アヴァロン」にも女性会員は多く、中世の衣装や料理の再現といった活動を行う(女性戦士もいる)ほか、騎士たちにトレーニング上の試練を課す役割も負っているそうだ。

「我々はモラルを教える団体ではありませんが、厳しい戦闘訓練と様々な文化活動を通じて、古きよき技術と精神を学んでいます。よい騎士は、歌やダンスもうまくなくてはいけません(笑)。そうして培った心身のスキルを日常生活の場で発揮することが、現代に生きる騎士道の役割といえるでしょうね」

なお、アヴァロンの母体となったアメリカの中世文化再現団体「SCA」は世界各国に支部を持ち、数万人の会員を擁するという。意外にも世界中で多くの人が学んでいる騎士道。RPGなどが好きな人は、結構興味あるのでは?

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト