エロ話満載! 話題の古文入門書

『セクシィ古文!』にみるいにしえの時代のエロとは?

2008.07.10 THU

『セクシィ古文!』という変な題名の本が売れている。古文といえば、どちらかというと女子たちが好み、男は敬遠しがちな分野だったのだが、この本の読者はほぼ男。それも10代から90歳のおじいちゃんにいたるまで、年齢を問わず読まれているというのである。

いったいこの本のなにがいいのか。その理由は一読してすぐにわかった。書名でもわかるように、この本のポイントはセクシィっていうか、むしろエロ。『古事記』や『源氏物語』といった教科書的な古典からなぜかエロいくだりだけを厳選し、田中圭一のマンガと国文学者・田中貴子の解説で「キン●マ」「オナニー」といった直接表現をまじえながらわかりやすく古文を紹介しているのだ。

たとえば冒頭の『古事記』。ここでは神様でありながら日本で最初の男と女、伊耶那岐命と妻の伊耶那美命の会話をむずかしい原文で引用してから、それを現代語でこんなふうに紹介している。〈イザナギがイザナミに「君の身体はどうなっているんだい?」と聞くと、「一カ所、空いてるところがあるの」と言う。そこでイザナギは「僕の身体には一カ所出っぱってる部分がある。だから僕の出っぱりを君の空いているところに差し込んでふさぎ、国を生もうと思うんだ。どう?」と聞いた。「うん!いいわね!」。イザナミが答えた〉。つまりこれ、日本で最初のセックスがどう始まったかの記述だというのである(笑)。

しかしこの本、なにもエロさだけを強調したかったわけではない。担当編集者の呉玲奈さんはこう語る。「時代は違っても、人間がしょうもないことで喜んだりウジウジするところは変わらない。教科書にはないエロという部分を通じて、古文の面白さを知ってほしかったんです」。そう、この本には、神話の時代から平安・鎌倉・室町にいたるまでの、その時代を生きたひとたちの生きざまがある。なにしろ、むかしのひとがエロいことをしなかったら現在はない。人間にとっての「エロ」とは、時代を超越したひとつの共通の価値観なのだ!?


関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト