昨年はキタノ・リスペクトの賞まで新設

なぜヴェネチア国際映画祭は日本が大好きなの!?

2008.09.18 THU

今年のヴェネチア国際映画祭ではコンペティション部門に北野武監督『アキレスと亀』、宮崎駿監督『崖の上のポニョ』、押井守監督『スカイ・クロラ』がノミネートされ日本映画が存在感を示した年だった。

カンヌ、ベルリンに並ぶ世界3大映画祭であるヴェネチアは、これまでもコンペで賞を逃した日本映画に特別賞を授与したり、アジア映画特集を組んで日本映画を30本以上一挙上映するなど日本映画を高く評価している。親愛のようなものまで感じるんだけど、この親日ぶりってナンデだろ?

そこで、日本で唯一の国際映画祭である東京国際映画祭コンペ部門・プログラミングディレクターの矢田部吉彦さんに、その理由を尋ねてみました。

「イタリアと同じく世界に誇る長い映画の歴史を持つ日本に対して尊敬の念があるようですね。また、映画祭を統括するマルコ・ミュレール氏が、日本をはじめとしたアジア映画に造詣が深いという点が大きいと思います」

ただ、厳密に言えば日本びいきなわけではなく、作品のセレクト方法が背景にある、と矢田部氏は言う。では、その選び方とは?

「確かにコンペ全21作品中、日本映画が3本を占めたのはかなりの比重です。ですがアメリカ映画は5本ありましたし、国別構成は偏っていました。製作国にかかわらずミュレール氏が評価する監督の新作を選んだ結果ということだと思います」(同)

昨年のヴェネチアは、特別招待作品だった北野映画『監督・ばんざい!』のタイトルを冠した賞まで新設しその栄誉を称えた。今年その賞のプレゼンターも務めた北野監督は超リスペクトされてるようですが。

「常に拍手喝采の北野映画は、日本的な情緒の部分とテンポを重視した乾いた演出との同居がウケるようです」(同)

結局3作品とも賞は逃したけど、閉幕会見では「日本映画に心から愛情を贈る」という発言も飛び出すなど、ヴェネチアの愛は今年もやはり深かった!


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